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終了開発課題【重点開発領域「放射線計測領域」】実用化タイプ(中期開発型):4件

【放射線計測領域】
無人ヘリ搭載用散乱エネルギー認識型高位置分解能ガンマカメラの実用化開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年5月〜平成27年3月)
●チームリーダー/所属・役職
薄 善行
古河機械金属(株)
素材総合研究所 副所長
●サブリーダー/所属・役職
高橋 浩之
東京大学大学院工学系研究科 教授
●参画機関
東北大学
(独)日本原子力研究開発機構
●開発概要
無人ヘリに搭載可能な小型・軽量(装置総重量10kg以下)・高分解能(位置分解能1m2)のエネルギー補正型ガンマカメラを実用化開発します。本装置を無人ヘリに搭載し、10〜20mの上空を水平飛行しながら20x20m2あたりの放射線量マップを1分以内に計測可能とすることを目指します。本装置は、既存の農薬散布用無人ヘリへの搭載や地上での利用も可能なため、放射性セシウムの広範囲な挙動観測を実現し、土壌や樹木、構造物を含む地表面での放射性セシウムの経時的な位置・濃度変動や除染前後の線量を低コスト、高速かつ高精度に行うことが可能となります。

高感度広視野ガンマ線画像分析装置の実用化開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年5月〜平成27年3月)
●チームリーダー/所属・役職
坂東 直人
(株)堀場製作所開発本部先行開発センター
放射線・企画担当 部長
●サブリーダー/所属・役職
谷森 達
京都大学大学院理学研究科 教授
●参画機関
キヤノン(株)
●開発概要
宇宙・医療分野で用いられているカメラ技術を応用することにより、地面や植物に含まれたり、建築物などの表面に沈着した放射性セシウムおよび多様な放射性物質の放射能濃度や分布状況を、広域(画像視野角:100度)かつ高精度(検出感度:0.05μSv/h、角度分解能:6度)に画像で把握できるガンマ線カメラ装置を実用化開発します。本装置は軽量性を有しており(15kg以下)、さまざまな場所においてホットスポットの探査のみならず、バックグラウンドレベル程度の低レベル放射能濃度や分布を画像化することができます。これにより、復旧復興に大きく貢献するものと期待されます。

高線量率環境に対応する線量測定方法の実用化開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年5月〜平成27年3月)
●チームリーダー/所属・役職
山本 幸佳
(株)千代田テクノル大洗研究所 所長
●サブリーダー/所属・役職
飯田 敏行
大阪大学大学院工学研究科 教授
●参画機関
金沢工業大学
●開発概要
高線量率および高汚染エリアの復旧作業のために、蛍光ガラス線量計の技術を応用した新しい環境線量測定方法を実用化開発します。本技術では、放射線量に応じて蛍光を発するガラス素子をビーズ化し、道路や壁、水路・トレンチなどに散布・塗布し、紫外線ランプ照射により高線量箇所を可視化することができます。本ガラス素子は1mGy〜100Gyの範囲を高温環境下(約300℃)で測定することができ、原発内やその周辺の除染・瓦礫撤去作業に用いることができます。ビーズ化以外の素子の利用方法についても検討し、復旧作業で有用となる技術を開発・実用化します。

食品放射能検査システムの実用化開発
(平成24年度採択/開発実施期間:平成24年5月〜平成26年3月)
●チームリーダー/所属・役職
山田 宏治
富士電機(株)
原子力・放射線事業部放射線
システム統括部
営業技術部 次長
●サブリーダー/所属・役職
鈴木 敏和
(独)放射線医学総合研究所緊急
被ばく医療研究センター
被ばく線量評価部 室長
●参画機関
京都大学
●開発概要
一般食品中に含まれる放射性セシウム濃度を非破壊で(梱包状態のまま)、高スループットでスクリーニングできるシステムを開発します。一般食品以外の飲料水、牛乳などについては、既存のゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーに変わるスクリーニング技術の性能検証を行ないます。一般食品の開発目標は、測定下限値25Bq/kg以下、スクリーニングレベル(50Bq/kg)で基準値100Bq/kg未満の判定精度を99.9%とできるものとします。処理能力としては、米30kg袋の場合250袋/時間、一般食品の場合100箱/時間を目標とします。本装置の実用化により、福島県などでの米全量・全袋測定に利用が想定される他、肉、野菜、魚などの検査システムとしても活用されることが期待されます。


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