1.事後評価の流れ
開発実施成果報告書の作成
チームリーダーがこれまでの開発状況、開発成果、開発目標の達成度等について、開発実施成果報告書を作成し、担当開発総括の確認を経た後、評価委員会に提出します。
評価委員会の事前査読
評価委員会は事後評価会議に先立ち、提出された開発実施成果報告書の事前査読を行います。
事後評価会議の実施
評価委員会は各開発課題のチームリーダーに対してヒアリングを実施します。(チームリーダーによるプレゼンテーション及び質疑応答を実施します。)この時、必要と判断された場合、評価委員は現地訪問による評価を行うことが出来ます。その際はチームリーダー、開発総括も同席します。また、開発実施成果報告書及びヒアリング等の結果をもとに、総合評価を取りまとめます。なお、評価は開発課題ごとに絶対評価とします。
「調査研究」の課題については絶対評価とせず、開発計画の達成状況と今後の開発計画に対するコメントを記載しています。
2.事後評価の観点
JSTが設置した先端計測技術評価委員会において、以下の観点に従い事後評価を実施しました。なお、「調査研究」の課題はそれぞれのタイプの評価の観点に準じます。
要素技術タイプ
- (開発面での評価)
- ・当初設定した(又は中間評価で修正した)開発実施計画が達成されたか
- ・開発した要素技術が、計測分析機器の性能を飛躍的に向上させることが可能か
- (利用面での評価)
- ・要素技術もしくは今後の改良機・実用機について、その利用により創造的・独創的な研究開発に資するか、また、広い利用が見込めるか
- (事業化面での評価)
- ・事業化を円滑にするため、戦略的な知的財産の形成がなされているか
- ・事業化の見通しがあるか、市場開拓の見通しは適切か
機器開発タイプ
- (開発面での評価)
- ・当初設定した(又は中間評価で修正した)開発実施計画が達成されたか
- ・開発成果として得られたプロトタイプ機を用いて最先端の科学技術に関するデータ取得が可能か
- (利用面での評価)
- ・プロトタイプ機もしくは今後の改良機・実用機について、その利用により創造的・独創的な研究開発に資するか、また、広い利用が見込めるか
- (事業化面での評価)
- ・事業化を円滑にするため、戦略的な知的財産の形成がなされているか
- ・事業化の見通しがあるか、市場開拓の見通しは適切か
ソフトウェア開発タイプ
- (開発面での評価)
- ・当初設定した開発実施計画が達成されたか
- ・開発としたソフトウェアにより、プロトタイプ機のユーザビリティなどの性能を向上させることが可能か
- (利用面での評価)
- ・開発したソフトウェアの利用により、創造的・独創的な研究開発に資するか。また広い利用が見込めるか。
- ・開発したソフトウェアに対して、実際のユーザーの意見や評価を実施し、その反映がなされているか。利用に際してのマニュアルやアプリケーションノート等の文書の整備が十分行われているか
- (事業化・成果普及面での評価)
- ・開発ソフトを搭載した分析機器の事業化に向け、具体的な取組が明確になっているか。また、その内容は適切か。
- ・市場開拓に向け、成果について積極的な情報発信がなされたか。
- ・事業化を円滑にするため、積極的な知的財産の形成がなされているか。
- ・開発したソフトウェアの普及に対して、オープンソース化を含めた取組を十分検討・実施しているか。また、その内容は適切か
プロトタイプ実証・実用化タイプ
- (開発面での評価)
- ・当初設定した開発実施計画が達成されたか
- ・開発した機器は利用ニーズを十分に踏まえたものとなっているか。
- (利用面での評価)
- ・開発した機器は、世界トップレベルのユーザーの利用により創造的・独創的な研究開発に資するか。また、広い利用が見込めるか。
- (事業化面での評価)
- ・速やかな事業化に向け、具体的な取組が明確になっているか。また、その内容は適切か。さらに、ユーザーから求められた場合に開発機同等品を受注生産することが可能、もしくは既に製品の販売を行っているか。
- ・市場開拓に向け、成果について積極的な情報発信がなされたか。
- ・事業化を円滑にするため、積極的な知的財産の形成がなされているか