資料4

開発課題名「高分解能眼底顕微鏡」

(機器開発プログラム:領域非特定型)

チームリーダー :  東條 徹 【株式会社 トプコン 技術・品質グループ 次長】
中核機関 :  株式会社トプコン
参画機関 :  大阪大学
T.開発の概要
 医療分野で使用される眼底カメラの高精度・高機能化を目指している。生体網膜上の視細胞を観察することはさまざまな要因から現状では困難である。本開発では、眼球の動きを把握できるセンサーと、完全トラッキング高分解能光学システムを新たに開発するとともに、補償光学系技術・分光分析技術を更に高精度化し、約2μmの視細胞を観察できる高分解能眼底顕微鏡を開発する。これにより、生体網膜組織の観察、網膜の活性化評価等を可能とし医療分野の発展に寄与する。
U.中間評価における評価項目
(1)補償光学系開発
 補償光学系開発に成功し、眼底カメラプラットフォーム部の製作を完了した。
(2)トラッキングシステム開発
 トラッキングシステム開発に成功し、眼底計測運動センサーの設計を終了し、試作を開始した。
(3)画像処理技術開発
 画質改善技術に成功し、実際の画像で検証している。
V.評価
 現状では困難である生体網膜上の視細胞を直接観察することにより、毛細血管の観察(従来の眼底カメラ)では解らない病眼の眼の中の視細胞の状態や視細胞が死ぬ中間段階を詳しく理解することができる。これらの知見が眼科疾病の早期診断に適用されることが期待されている。
 「高分解能眼底顕微鏡」の開発進捗状況は順調であり、一部の計画は前倒しとなっている。今後は、早期の製品化を目指し、試作機の完成とともに臨床データと画像を蓄積しつつ、複数の画像から合成修正する画像解析まで着実に推進すべきである。


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