資料4

開発課題名「半導体素子増幅による光検出器の開発」

(機器開発プログラム:領域非特定型)

チームリーダー :  相原 博昭 【東京大学大学院 理学系研究科 教授】
中核機関 :  東京大学
参画機関 :  浜松ホトニクス株式会社
T.開発の概要
 半導体素子技術と光電子増倍管技術、さらにICエレクトロニクス技術を融合させたハイブリッド光検出器を開発する。従来の光電子増倍管よりすぐれた時間分解能、早い読み出し時間、優れた波高分解能を有するデバイスの構築を目指す。これによって、非常に弱い光源からくる光の粒子(フォトン)をひとつずつ精度よく、かつ高速に測定できるようになる。基礎科学の実験から実用まで汎用性の高いデバイスである。
U.中間評価における評価項目
(1)13インチHPD開発
 目標とする光電面陰極感度を有するHPDを製作できた。
(2)AD開発
 HPDに試作ADを内蔵テストした結果、数個が目標とする電子打ち込みゲイン、ADゲインを達成した。
(3)バックエンド回路開発
 アナログメモリセルを製作評価し、目標のメモリ時間を達成した。バイポーラトランジスタを使用したASICを製作し、S/N目標を達成した。
V.評価
 本課題は、半導体素子技術と光電子増倍管技術を融合させたハイブリッド光検出器を開発するものであり、従来の光電子増倍管より優れた時間分解能を有し、高精度のフォトンカウントが高速に測定可能となるもので、基礎科学から実用まで汎用性の高い光検出器開発として期待が大きい。
 開発は計画を上回る速度で進行しており、当初目標に掲げた成果は十分に達成できると思われるが、本事業の主旨に照らし、実用化に向けて加速するため、開発期間を1年間前倒しして進めることとする。今後も、引き続き市場性を高める工夫を行いつつ、着実に推進すべきである。


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