事業成果

ダイバーシティ推進

イノベーション創出の活性化に必要なダイバーシティの推進2023年度更新

科学技術イノベーションの創出に向けた経営戦略の重要な施策のひとつとして、ダイバーシティを推進している。その一環として、女性研究者やその活躍を推進する機関を表彰する輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)や、国際的に活躍が期待される若手女性研究者を表彰する羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)を創設し実施する他、ライフイベント(出産・育児・介護)と研究開発の両立を支援する目的で、出産・子育て・介護支援制度などを実施している。

ここでは主な取り組みをご紹介する。

若手女性研究者の活躍推進

輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞・女性研究者)・輝く女性研究者活躍推進賞(ジュン アシダ賞・機関)

2019年度、持続的な社会と未来に貢献する優れた研究等を行っている女性研究者及びその活躍を推進している機関を表彰する制度を創設した。2022年度でこれまでに4回の表彰を数え、9名の女性研究者と4機関が受賞している。

2022年度の第4回表彰式はリアルとオンライン配信のハイブリッドで開催し、受賞者及び受賞機関がそれぞれの研究内容や取り組みについての講演を行った。また、将来の研究者を目指す高校生を交え、女性研究者の日常をテーマとしたトークセッションも行った。

図1

第4回輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)表彰式&トークセッション (2022年11月 )

羽ばたく女性研究者賞 (マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)

2021年度、JSTと駐日ポーランド共和国大使館は、日本の女性研究者のより一層の活躍推進に貢献することを目的に、輝く女性研究者賞よりさらに若く、国際的に活躍が期待される女性研究者を表彰する「羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)」を創設した。

JSTは、特に20歳台後半から30歳台前半のライフイベントが想定されると同時に研究者としての活躍が最も期待される期間においても支援の取り組みが必要だと考えている。マリア・スクウォドフスカ=キュリーは、31歳でポロニウム、32歳でラジウムを発見した功績が認められ、後に女性で初めてノーベル賞を受賞、しかも、男女通じて唯一「化学賞」「物理学賞」の2分野で受賞した。本表彰では特にこの年代を対象に、彼女のように世界に羽ばたく若手女性研究者を応援する。

2022年5月には第1回の授賞式が高円宮妃ご列席のもと、東京の駐日ポーランド共和国大使館にておこなわれた。

図2

第1回羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ=キュリー賞)授賞式(2022年5月)

若手女性研究者の活躍推進

出産・子育て・介護支援制度
ライフイベント支援

JST事業の研究開発費(間接経費を除く)により研究員等として専従雇用されている研究者が、ライフイベント(出産・育児・介護)に際し、研究開発の継続/研究開発に復帰した時点からのキャリア継続を目的とした支援制度を実施している。2006年度から本制度を開始し、女性研究者だけでなく、男性研究者への支援も増加している。

次世代に向けた取り組み

進路で人生どう変わる?理系で広がる私の未来 動画公開セミナー
理工チャレンジ

内閣府男女共同参画局「理工チャレンジ」の関連イベントとして、内閣府及び文部科学省との共催で、女子中高生・保護者向けの進路選択支援イベント及び動画公開セミナーを毎年夏に開催している。2022年度は、大学院生の秋山さんと女子中高生の理系選択を応援する富島さん、理系で活躍する先輩による経験談発表として3名の女性からのメッセージを公開した。