■ Bio Japan 2013 報告

2013年10月10日(木) パシフィコ横浜

 Bio Japan 2013にて国立循環器病研究センター 生体医工学部 山岡 哲二 部長は「バイオアクティブ界面をもつ超小口径脱細胞血管の高開存性と実用性」の演題で、出展者プレゼンテーションをしました。
 今回の演題の内容は、S-イノベ(戦略的イノベーション創出推進プログラム)の研究開発課題「革新的医療を実現するためのバイオ機能材料の創製」において推進中の課題名「空間特異的な細胞の配置と分化誘導技術に基づいた臓器再生スキャホールド材料の創成」において実施されたものです。これまで、大口径6mm以上、中口径5〜3mm、の人工血管はさまざまな材料で作られ、使用されていますが、3mm未満の小口径人工血管は1970年代から研究されているにも関わらず、実用化に至っていません。
 今回開発した人工血管は、ダチョウの頚動脈から細胞成分を完全に取り除いて人に近いコラーゲンなどのタンパク質のみを残し、さらに、内壁に血液凝固を防止する血管構造を再生させるペプチド分子をナノペプチドプローブ技術で配列させたものです。内径2mmという細さで長さ30cmの小口径脱細胞血管を用いて、ミニブタ左大腿動脈と右大腿動脈をつなぐFFバイパス手術を実施し、血栓の形成がまったく無く、内部に血管内膜組織が再生し、正常な血流が確保されることを確認しました。また、ミニブタの冠動脈バイパス手術(CABG)においても優れた成果を実証しつつあります。
 心筋症や心筋梗塞などの心疾患は、日本の死亡原因の第二位であり、血流を回復させるための冠動脈バイパス手術には患者自身の正常血管を取り出して使用しています。今回開発した超小口径人工血管が完成すれば、患者の体を不必要に傷つけることなく必要な長さで手術に使用することが可能となります。

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