プロジェクト紹介

多様なイノベーションを支える女子生徒数物系進学要因分析

研究代表者

研究代表者:横山 広美
横山 広美
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 教授

プロジェクトの目標

科学技術イノベーション政策の根幹事業として、女性研究者支援、女子生徒の理系進学支援はこれまでも行われてきた。しかし数物系学科の女子生徒比率は生物系と比較して圧倒的に低く、10%に満たないことは注目されていなかった。他国では数物系の学科で女子生徒が半数を越える国もある。世界的に見て数学の成績がよい日本において、数物系の女性割合が低い理由は、社会的要因であると考えられる。

そこで本研究では、数物系を取り巻く雰囲気、就職状況、日本の理想的な女性像や親の希望など多くの要因を抽出し、女子生徒が理系進学の学部学科を決める際に大きな要因になっていることを明らかにする。本研究では特に、日本ではまだ明らかにされていない数物系を取り巻く社会的要因、特に親から娘への影響を明らかにすることに重点を置く。

日本の多様なイノベーションを支えるにあたりダイバーシティの確保は重要である。本研究では女子生徒の数物系進学が少ない原因の構造を明らかにし、さらに政策への反映の仕方を提案する。

プロジェクトの概要

研究は3段階で実施する。第一段階では、女子生徒を取り巻く社会的要因抽出のため、数物系女性研究者へのグループインタビューや、娘をもつ親へのインターネット調査を行う。これらの結果から要因を抽出し、想定されるモデルを構築する。

第2段階でモデルを検証するため、女性理系社会人に対して大規模調査を行う。さらに第3段階としてイタリアなど数物系の女性進学率が高い国で、第2段階と同じ対象に調査を行い、社会的要因の国際比較を行いう。

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