問題解決型サービス科学研究開発プログラム 【国立研究開発法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター】

平成29年3月で本プログラムは終了いたしました。

プロジェクト紹介

平成23年度採択

≪研究開発プロジェクト≫ B2研究

やさしい社会の実現を目指したサービスにおける利他性の研究:自殺防止相談員の事例を中心に

舘岡康雄写真

■研究代表者
舘岡 康雄
静岡大学 大学院 工学研究科 教授
■目 的

自殺防止相談はすべての人が担うべき社会的な仕事です。先進国で最悪の状況に立ち向かう、自殺防止のボランティア相談員がなぜ活動に参加し、継続していけるのでしょうう。その原動力を明らかにし、日本の自殺防止相談活動の質を一段高いものにします。
相談員同士、相談員と自殺念慮者が交換しているものには、利他性の契機があります。ボランティア相談活動における利他性の分析を通して、利他性という概念を深め、21世紀型の利他性のコア概念を構築します。
上記の利他性を基軸としてやさしい社会、やさしい経営への道筋を示し、サービスサイエンスの新たな相を開発します。

■アプローチ
次の5つの段階を経て、研究を進めます。

自殺防止相談員に質的インタビューを実施し、相談員同士が交換しているもの、相談員と自殺念慮者が交換しているものを利他性の観点から明らかにします。
古今東西の利他性の文献を精査し、20世紀までの利他性という概念の系譜をまとめます。
①と②から、新たな利他性のコア概念を構築します。このプロセスに SHIEN学注) の成果とSHIEN研究会のメンバーのSHIENの力を活用します。
上記のコア概念を短期間に育てる研修プログラムを考案、実施し、自殺防止相談活動の効果と一般性を高めます。
やさしい経営を進めている企業の本質と上記の利他性を比較精査し、やさしい社会実現のためのシナリオ作成と評価指標を確立します。サービスとこの利他性の本質を架橋します。

注)SHIEN学とは、2006年より本プロジェクトの代表である舘岡康雄が提唱しています。「従来重なりのなかったエージェントが重なりを創り、してあげる・してもらうことを交換する活動の合理性」を明らかにしようとする学問です。


説明図

本資料は以下に帰属する
プロジェクト:やさしい社会の実現を目指したサービスにおける利他性の研究:自殺防止相談員の事例を中心に プロジェクトリーダー:舘岡 康雄


スフィアより

■関連情報