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サイトについて
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このサイトの運営者について
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このサイトを運営するのは、独立行政法人科学技術振興機構(JST)のひとつの組織、社会技術研究開発センター(RISTEX)です。RISTEXは、社会が直面するさまざまな問題を解決するために役立つ成果をつくり出すことを目指して、研究開発の支援をおこなう機関です。
21世紀の人類・社会が直面している深刻な問題(例えば、環境・エネルギー、地球温暖化、少子高齢 化、安全・安心など)について、科学技術による解決だけでなく、地域や人々のくらしの中にある知 識や経験を総合し、関係するさまざまな人びとが協働して問題を解決していく新しい取り組みをおこなっています。
このサイトは、そのひとつである「科学技術と人間」研究開発領域より、2007年から6年間にわたって実施された研究開発プログラム「科学技術と社会の相互作用」の成果を報告するものです。
領域総括メッセージ
研究開発プログラム「科学技術と社会の相互作用」について
研究開発プログラム「科学技術と社会の相互作用」について
科学・技術は、現代社会を支える不可欠の要素です。技術はもともと社会の必要を満たすことを本来の使命として、古くから機能してきましたが、科学が、そうした役割を演、そう古い話ではありません。国家行政と産業という、社会を構成する二つの巨大な機構が、自分たちの目的を達成するために、科学・技術の研究の成果を自由に利用するようになっているのが現代社会です。
その結果は、さまざまな形で現れています。
第一に、社会に生きる人びとの「生」が、行政や産業を通じて、科学技術によって、間接的に支配さ れ制御されるようになりました。生殖補助医療から臓器移植にいたる「医療」の発展は、人間の誕生 以前から死後にいたるまでの「生」に、科学技術が関与していることを示しています。医療ばかりで はありません。通信、娯楽、移動など生活のあらゆるところに科学技術は浸透しています。しかも、 これまでのところ、人びとは自分たちの生活がそうした方向に進んでいくことを、自らの意志で決断した、という意識は持てないでいます。
第二は、とくに科学研究において、科学者は自分たちの研究が社会活動と関わることに馴れていない、という問題です。社会との関連が深まれば深まるほど、どうしても法や倫理など社会的な問題が生じ ますが、科学者は、これに対応する枠組みをこれまで持てないできました。社会もまた、そうした問 題をどう対処すべきかという点で、成熟していません。さらに、社会活動に役立つ研究ばかりが強調され過ぎると、伝統的な純粋科学研究が進まなくなるおそれもあります。第三には、一般の人びとが、自分たちの望む生き方を実現しようとして、科学技術の成果を使いたいと期待しても、これまではそうした架け橋そのものがありませんでした。これについては、どのような実現の形があり得るか、新しい取り組みを必要としています。
本プログラムは、科学技術の社会的な役割がますます大きくなる中で、未来に向けて、人のあり方・ 生き方、社会のあり方について、実証的な研究開発を行ってきました。要は、科学技術と社会との間に生じる双方向的な問題に、未来社会がどのように取り組むべきか、それを、社会のさまざまな場面 で関わる人びとの協働のなかで、当事者自身もそれぞれにどう自己変革を遂げるか、そうした点を探ることこそ、このプログラムの目標とするところです。 ここでは、本プログラムに応募・採択され、活動を続けてきた12 のプロジェクトの成果を報告しています。12 のプロジェクトが取り組んだ問題は、医療、環境・エネルギー、食の安全、法と科学など、ジャ ンルは多岐にわたっていますが、協働とコミュニケーションという共通のテーマを持ち、分野を超え、 立場を超え、世代や国境を超えて様々な人が集まり、研究開発に取り組みました。
未来を担う世代に向けて
未来を担う世代に向けて
このプログラムは2013年3月で終了しましたが、それぞれの分野で研究は続けられていますし、プログラムで得た成果をもとに、実践的な取り組みも始められています。
私たちは、このプログラムの記録を、未来を担う若い世代にぜひ読んでもらいたいと考えました。なぜなら「科学技術と社会の相互作用」というこのテーマは、これからますます重要性を増してくることは間違いありませんし、われわれの社会、国、地球全体の未来を決定づけていくものでもあるからです。
このサイトを見た若いみなさんが、こういった研究や取り組みに興味を持ち、自身の能力と可能性を この分野に向けてくだされば、こんなに嬉しいことはありません。
と同時に、直接的に研究にたずさわらなくても、ひとりの市民として、科学技術のあり方、社会のあり方について問題意識を持ち、明るい未来を創っていってほしいと願っています。
領域総括村上陽一郎
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2012年9月30日をもちまして、領域の活動は終了致しました。