2016年(平成28年)3月31日をもちまして、領域の活動は終了致しました。

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イベント・報道情報

イベント開催報告

平成23年度 公開ワークショップ「超高齢社会におけるこれからのまちづくりを考える」
東京都文京区 東京大学工学部棟11号館 1階講堂(平成24年1月17日)

 平成24年1月17(火)平成23年度 公開ワークショップ「超高齢社会におけるこれからのまちづくりを考える-認知症の人と多世代が共に幸せに暮らせるまちを創るには-」を東京大学にて開催しました。領域総括、領域アドバイザー、招聘参加者、一般参加者を合わせて、130名程が参加しました。
 このワークショップでは、今後日本の各コミュニティにおいて課題となってくる認知症の人も多世代も共に幸せに暮らせるまちづくりについて検討することを目的としており、このようなまちづくりに先進的に取り組んでいる自治体(大牟田市、加賀市、富士宮市、山鹿市)に招聘参加者としてご参加いただき、それぞれのまちづくりについて事例紹介をしていただきました。

ワークショップのプログラムはこちら

超高齢社会におけるこれからのまちづくりを考える-認知症の人と多世代が共に幸せに暮らせるまちを創るには-(PDF:520KB)


秋山総括講演

 まず開会の挨拶とワークショップの目的について秋山総括よりご講演いただきました。このワークショップの目的は、超高齢社会において最も重要な課題の一つになってくる認知症の人と共に暮らせるまちづくりについて先進事例を踏まえて検討すること、と設定しました。「コミュニティで創る新しい高齢社会のデザイン」研究開発領域では認知症に関するプロジェクトはまだ採択しておらず、領域としてもこれらの先進事例を参考にすることが重要であるとの見解が示されました。
 その後、永田アドバイザーの司会によってワークショップが進行されました。


開会の挨拶をする秋山総括

司会を務める永田アドバイザーと
秋山総括

まちづくり事例紹介

 今回は超高齢社会に向けた先進的なまちづくりをしている4つの自治体の方にご参加いただき、それぞれのまちづくりの内容や特徴、今後の展望等について紹介していただきました。事例紹介をしていただいた自治体は、福岡県大牟田市、石川県加賀市、熊本県山鹿市、静岡県富士宮市の4市です。それぞれの市からは自治体の職員の方1名と、まちづくりに関わってこられた方2名の合計3名で参加していただきました。自治体職員以外の2名の方はそれぞれ自由に選出していただきましたが、病院の方、社会福祉施設の方、NPO法人の方、商工会の方、市民の方など多様な立場の方にご参加いただき、超高齢社会におけるこれからのまちづくりにはまち全体で取り組んでいく必要があることを改めて認識することができました。ご紹介いただいた自治体は、各コミュニティにおける問題に対応するために独自の取り組みをされていること、それぞれの自治体同士の情報交換など連携が活発に行われていることが非常に印象的でした。一般参加者からも、自治体と組織、さらに住民が一体となってまちづくりに取り組むことが非常に重要であるということが印象的だったというご意見をいただきました。
 「コミュニティで創る新しい高齢社会のデザイン」研究開発領域は平成24年度が最終公募となりますが、是非このような新たなまちづくりを参考にしていきたいと思います。


大牟田市の取り組みを紹介する
池田さん

加賀市の取り組みを紹介する
水井さん

山鹿市の取り組みを紹介する
佐藤さん

富士宮市の取り組みを紹介する
藤田さん

領域アドバイザーによる課題の整理と全体討論

 4市からの事例紹介の後には、領域アドバイザーである大島先生と袖井先生から、超高齢社会におけるこれからのまちづくりにおける課題を整理していただきました。そして、一般参加者であるフロアも含めて全体討論を行い、活発な議論がなされました。議論においては、今後のまちづくりでは災害対策も重要になってくるのではないかという意見や、これらの地方都市の取り組みを東京などの大都市部でどのように参考にすればよいのかという質問や、自治体が民間や住民と一体となって取り組みためのポイントは何かといった質問などがフロアからなされました。事例紹介をされた招聘参加者の方々からは、大都市部でもまちづくりの基本は変わらない、ちゃんと高齢者の方々がどのような生活をしているのか把握して、認知症になってもその生活を続けられるように自治会レベルなど小さい規模で取り組んでいくというようなやり方が必要であるという応答がありました。他には、住民の方々が、今まで住んできた場所にこれらも住み続けていきたいという思いをしっかりと持って、一緒にまちづくりに取り組んでいくことが重要になってくるという意見も聞かれました。
 超高齢社会を迎えるこれからの日本において、コミュニティ全体が一緒に取り組んでいくまちづくりがどんどん広がっていくことを期待するとともに、この領域でもそのような取り組みを支援していければと思います。


フロアからの質問に答える
大牟田市の皆さん。

フロアからの質問に答える
加賀市の皆さん。

フロアからの質問に答える
山鹿市の皆さん。

フロアからの質問に答える
富士宮市の皆さん。


全体討論の様子。たくさんの方々にご参加いただきました。誠にありがとうございました。


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