【プロジェクト訪問】『JSTフェア2018』出展

開催日:2018年(平成30年)8月30日(木)~31日(金)
会場:東京ビッグサイト(東京都江東区)

『安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築』領域 (RISTEX)
『研究開発成果実装支援プログラム【成果統合型】』(RISTEX)
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写真右手に並ぶ3つのブースと、その奥の通路を隔てた向こう側3ブース、合計6ブースがRISTEXの展示です。展示前の「実演スペース」も、RISTEXの電動運搬車と「まちなかカート」が占拠(?)。贅沢に使わせていただいております

今年はSDGsの展示が目を惹く、「JSTフェア2018~科学技術による未来の産業創造展」。RISTEXでは、「安全な暮らしをつくる新しい公/私空間の構築」領域(「公私」領域)から2プロジェクト、統合実装プログラムから「高齢社会課題解決に向けた共創拠点の構築」プロジェクト(「高齢」プロジェクト)が出展しています。ちょっと離れたところには、RISTEXが受託するSIPの一課題「レジリエントな防災・減災機能の強化」の展示も並んでいました。

子育て支援と高齢者の経済活動の見守り
「公私」領域では、社会的課題に寄与する2プロジェクトを紹介

まずは初出展の「公私」領域2プロジェクトから。
黒田プロジェクトは今年2月、「子育て中の母親ら養育者の抑うつ気分を見える化して子育て困難の予防を図る」という研究開発成果のプレス発表を行いました。養育者の気分の落ち込みが深刻化する兆候を、脳の機能画像から発見する方法を見いだしましたが、これを予防的な支援へつなげるために、検出技術の共同開発等をしていただけるかたを探したいというのが、今回の出展の目的のひとつです。
小賀野プロジェクトは、小売店や金融機関など生活費の動きのある場所で活用されうる「消費能力判定プログラム」を展示しました。個人のお金の使い方をモニターし、判断能力や意欲低下が生じた場合にアラートを出す仕組みを想定しています。そのためにも、企業でのシミュレーション等に協力いただける方を探しています。

どちらも、大きな社会的課題への有効な対策となり得る研究内容ですが、その成果を実際にどなたにでもお使いいただけるようにするためには、まだまだ多くの時間や、みなさんの協力を必要とします。今回はパネルとPC画面の展示で、地道にPRしております。

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パネルをじっくり読まれてから、PCのデモンストレーションを見てくださるお客様が多かったとのことです。

「高齢」プロジェクトでは、実装段階の成果を展示
高齢化課題に限らず、想定外の用途も展開中

一方、統合実装プログラムの「高齢」プロジェクトは、「コミュニティで創る新しい高齢社会のデザイン」領域時代から出展を続けている、いわば常連です。
パネルコーナーでは、高齢社会を豊かにするための製品やサービス、仕組みを、ユーザーである住民とともに共創を試みる場・活動となる「リビングラボ」というコンセプトを解説しています。事例として取り上げた「みんなの使いやすさラボ(みんラボ)」は、住民との共創の場として筑波大学が運営し、RISTEXが平成23~26年に支援したプロジェクトです。
テーブルには、暮らし方から医療の選択まで「自分らしく」日々を送るため考えておくポイントをまとめた『心積りノート』とともに、このノートからから着想を得てみんラボで製作した、『こころづもりボードゲーム』を設置しました。

また、住民との「共創活動」から生まれた、歩行補助車「まちなかカート」と、農具である電動運搬車は、実演スペースに実機を展示しています。いずれも実際に動かしていただけますので、製品の使い勝手を肌で感じてもらうことができたのではないでしょうか。

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歩きたくなるまちづくりと連動して開発された歩行補助車「まちなかカート」と、楽に楽しく営農できる地域づくりと連動して開発された電動運搬車(電動農具)
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『こころづもりボードゲーム』はプロモーション媒体として作成したもので、市販はしていません。でも関心を持たれるかたは多く、「これは手に入るの?」という声を多数いただきました

どちらの製品も、シニアにターゲットを絞りながら、幅広い世代・分野へと活用場面が広がりを見せています。たとえば電動運搬車は、傾斜地で収穫物を運ぶ電動農機具として開発されました。しかし最近では、傾斜地に限らず女性に優しい農具として、また違う用途で工事現場での体力仕事の負荷を軽減する機具として、ユーザーが増えてきています。
「シニアの使いやすさ」「高齢営農」「少し足腰が弱くなったシニアへの歩行支援」といった高齢社会の課題にフォーカスを絞った製品・サービスづくりの多くは、多くの人の生活の豊かさを高める製品やサービスづくりにつながる可能性を秘めていると考えています。活用の場が想定外の方向にまで広がって、思わぬところで活用していただけるのであれば、これもありがたいお話です。

JSTフェアは、成果発表の場というだけでなく、共同研究や実装を視野に入れた展示会でもあります。簡単にいかないことはわかっていますが、今回覗いていただいたお客様から、良いご縁が生まれることを期待します。 来年もブラッシュアップしてお待ちしてます!

※所属・役職は、取材当時のものです。
(文責:RISTEX広報 公開日:平成30年9月25日)