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JST-MIRAIプロジェクトジョイントワークショップ

2019年06月24日

国際部

2019年5月29日(水)、JST東京本部別館にて「JST-MIRAIプロジェクトジョイントワークショップ」を開催いたしました。2015年10月の「日本・スウェーデン学長サミット」をきっかけとして形成されたMIRAIプロジェクトはスウェーデン7大学、日本8大学をメンバーとし、大学間連携を行っています。本ワークショップでは、SDGsを含む共通課題への貢献につながる国際的な協力をさらに推進する方法について両国合わせて30名以上の参加者により議論が行われました。

グループディスカッションに先立って、現在のファンディングの仕組みの評価、プロジェクトメンバー校における起業家教育、JSTとスウェーデンイノベーション・システム庁(VINNOVA)のジョイントファンドによる日スウェーデンの協力の成功事例などについて発表が行われました。

染谷隆夫 東京大学教授は継続的にお年寄りの健康状態をモニターするための、ストレスなく肌に貼り付けることができるウェアラブルセンサー技術を、松尾浩一郎 藤田医科大学教授は嚥下に関して問題を抱える患者を対象とした、3Dプリンターで作られた食品とリハビリテーション技術を紹介しました。両事例は、大学の研究室での知見と、優れた技術を持つ企業の製品開発のノウハウとを組み合わせる、産学連携の先進的な取り組みであり、今後の協力に向けて刺激を与えるモデルとなりえます。

実際に、今後の協力が特に重要だと考えられる領域として、高齢化社会を取り巻く相互の課題が強調されました。お年寄りがより住みやすい社会を実現するために開発されている技術と同様に、寿命や働く期間が長くなっていることによって、生涯にわたる起業家教育が必要とされており、大学は高齢化社会において価値ある役割を果たすことを求められています。

そのほかにグループディスカッションでは、学術交流の推進や既存の産学連携の有効活用をどのように行うか、若手研究者に対して起業家教育や長期インターンシップへの参加をどのように働きかけるかなどが課題として強調されました。 本ワークショップの成果をもとに、今後の二国間の協力が更に加速することが期待されます。

MIRAIプロジェクトの詳細は以下をご覧ください。
https://www.mirai.nu/