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戦略的創造研究推進事業(ACT—I)平成29年度採択者(2期生)の加速フェーズ支援対象の研究課題決定について

戦略的創造研究推進事業(ACT—I)  https://www.jst.go.jp/kisoken/act-i/index.html

戦略的創造研究推進事業(ACT—I)におきましては、平成29年度採択者(2期生)の加速フェーズ研究提案希望者に対し評価会を実施し、加速フェーズ支援対象の研究課題を次の通り決定いたしましたのでお知らせ申し上げます。

  氏名 所属 役職 研究課題名
1 牛久 祥孝 オムロンサイニックエックス株式会社
リサーチアドミニストレイティブディビジョン
プリンシパル
インベスティゲーター
多様なデータへのキャプションを自動で生成する技術の創出
2 栗田 修平 京都大学
大学院情報学研究科
大学院生
(博士課程)
大規模テキストからの知識獲得と深層学習による照応・省略解析
3 小林 努 情報・システム研究機構
国立情報学研究所
特任研究員 プログラムコードの整合性ある自動抽象化による表明強化の支援
4 佐藤 重幸 東京大学
大学院情報理工学系研究科
助教 自動チューニング可能な一般化N体問題解法枠組みの開発
5 塩川 浩昭 筑波大学
計算科学研究センター
助教 Data Skewnessを捉えた超高速・省メモリな大規模データ処理
6 チョ シンキ 大阪大学
データビリティフロンティア機構
特任助教
(常勤)
視覚に基づく言い換えのセマンティック類型
7 平原 秀一 東京大学
大学院情報学環・学際情報学府
大学院生
(博士課程)
安全な暗号の確立に向けた回路最小化問題の計算困難性の解析
8 宮本 崇 山梨大学
大学院総合研究部
助教 衛星リモートセンシングから得られる時空間ビッグデータの機械学習による地震被害の判別
9 山下 聖悟 東京大学
大学院情報学環・学際情報学府
大学院生
(博士課程)
水泳プール中の水の流れを3次元計測する技術の開発
10 吉田 博則 東京大学
大学院情報理工学系研究科
大学院生
(博士課程)
適材適所システム:広葉樹林業で発生する多様な小径木の家具および建築への応用
11 劉 麗君 大阪大学
大学院工学研究科
特任助教
(常勤)
時空間並列計算による高性能マルチスケール解析手法の確立

(五十音順に掲載)

<総評> 研究総括:後藤 真孝 (産業技術総合研究所 情報技術研究部門 首席研究員)

ACT-Iでは1年6ヶ月(平成28年度採択者は1年4ヶ月)が標準的な研究開発期間ですが、もし採択者が希望する場合は、その後に加速フェーズと呼ばれる追加支援を最長2年間受けられる可能性があります。そこで、平成29年度ACT-I採択者(2期生)のうち、加速フェーズでの追加支援希望者から研究提案を募りました。研究総括および12名の領域アドバイザーによる評価会を実施し、以下の加速フェーズ審査選定基準に基づき、厳正かつ公平に審査を行いました。

評価会での発表や事前の提案資料に加え、約1年間の研究進捗内容も加味し、引き続き支援することでより一層大きな成果になることが期待される研究提案を追加支援対象として選定しました。

加速フェーズの研究推進においても、領域アドバイザーが採択者の個別担当となる担当アドバイザー制を継続し、採択者が研究者として飛躍するためのサポートをします。また領域会議(合宿形式の研究発表会)等で、ACT-Iの若手研究者同士がお互いに切磋琢磨し相互触発できるよう、将来の連携につながる研究者同士のネットワーク構築を促していきます。

加速フェーズ対象ではない研究課題も含めて、ACT-Iでは優れた研究成果が創出されつつあり、それらは2019年4月20日(土)の公開報告会でご覧いただけます。2期生の採択者全員が、ACT-Iでの成果・経験・研究者同士のネットワークを生かして今後も活躍することを期待しています。

<加速フェーズ審査選定基準>

【公募における選考基準】
  1. 戦略目標の達成に貢献するものであること。
  2. 研究領域の趣旨に合致していること。
  3. 独創的・挑戦的なアイデアに基づく提案で有り、国際的に高水準の発展が将来的に見込まれる研究開発であって、科学技術イノベーションの創出につながる新しい価値の創造が期待できること。
  4. 研究提案者は、提案研究の内容、研究姿勢や他の研究者との議論・相互触発の取り組みを通じて、当該ACT-I研究領域全体の発展ならびに関係研究分野の継続的な発展への貢献が期待できる存在であること。
  5. 以下の条件をいずれも満たしていること。
    ・研究提案の独創性は、研究提案者本人の着想によるものであること。
    ・個人型研究として適切な実施規模であること。
【加速フェーズ審査における追加事項】
  1. ACT-I研究期間における目的の達成状況、成果(見込みも含む)について高く評価できること。
    未達成もしくは失敗した場合も、合理的な理由や失敗の原因解明など、加速フェーズに貢献しうる結果が得られていれば積極的に評価する。
  2. 加速フェーズの計画内容がACT-I研究期間での成果等を踏まえていること。
  3. 加速フェーズへの移行が、研究者としての個の確立に大きく寄与すると期待できること。

以上