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SIP「革新的燃焼技術」に参画する大分大学が日本燃焼学会 2017年『美しい炎』の写真展優秀作品賞を受賞

SIP革新的燃焼技術 http://www.jst.go.jp/sip/k01.html

戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「革新的燃焼技術」(以下:本課題)に参画する大分大学(研究担当者:橋本淳 准教授)が撮影した写真『模擬液面燃焼』が、日本燃焼学会 2017年『美しい炎』の写真展優秀作品賞を受賞しました。

本課題では、乗用車用内燃機関の最大熱効率50%および持続的な産学連携体制の構築という二つの目標に向けて研究を推進しています。
今回、写真展優秀作品賞を受賞した『模擬液面燃焼』は、ガソリンエンジン筒内で生じる液面燃焼を、実験室で観察できる形で再現した様子を撮影したものです。

ガソリン直噴エンジンでは、排出される粒子状物質(PM)による環境対策が課題となっています。特に、エンジン始動の際にピストン頂面に形成されるガソリン液膜の液面燃焼によるPM生成を抑制することが鍵となります。

この写真はPMの主成分であるすすが、ガソリンエンジンで生成される様子を再現する、大分大学オリジナルの試験方法によるものです。
実験装置は向かいあった2つのダクトで構成されており、下方からガソリンを模擬した燃料、上方から予混合燃焼ガス(写真の青い炎)が供給されます。写真の輝炎(赤い炎)は、ガソリン液膜の反応によりすすが形成されていることを示しています。

この実験モデルは、ガソリン液膜が周囲の高温燃焼ガスにサポートされながら反応しすすを生成するという、液面燃焼を再現しており、複雑な変化が高速で繰り返されるエンジン内の現象を捉えた、基礎的知見として価値の高いものです。
また、PM生成を高精度に予測する最先端PMシミュレーションの構築という面からも、本課題で開発している3次元燃焼解析ソフトウェア「HINOCA」の高機能化に大きく貢献するデータとなります。

なお、本研究に関連して、第55回燃焼シンポジウムにてベストプレゼンテーション賞(*)を受賞しています。
(*)「詳細反応モデルおよび簡略化反応モデルによるすす粒子生成の比較」
由井 寛久(日本大学),生井 裕樹,岩田 和也,今村 宰,橋本 淳(大分大学),石井 一洋(横浜国立大学),秋濱 一弘(日本大学)」