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世界初となるオンサイトアンモニア生産の実用化をめざす新会社を設立

戦略的創造研究推進事業(ACCEL)  http://www.jst.go.jp/kisoken/accel/index.html

窒素肥料の原料としても使われるアンモニアは、化学工業では窒素源として化成品╱医薬品╱食品などの製造に使用されています。最近では、水素を運ぶエネルギーキャリアとしても注目されています。

工業的な製造法として、100年以上前に鉄系触媒を用いた「ハーバー・ボッシュ法」が開発され、現在も使用されていますが、高温高圧で製造するため、大型プラントで大量生産した後、アンモニアを使用する拠点へ輸送する必要があります。またアンモニアは、特定悪臭物質、劇物のため輸送・保管には、特別の設備も必要です。

東京工業大学の細野秀雄教授、横山壽治プログラムマネージャーらのグループは、より低温・低圧条件でもアンモニアを効率よく合成できる新しい触媒を発見し、開発中です。この触媒を使って従来よりも小型のプラントで製造するだけでなく、アンモニアを使う場所で製造するオンサイ ト生産を実現するシステムの実用化をめざす新会社を設立しました。

ユニバーサル マテリアルズ インキュベーターと味の素は、つばめBHBを設立し4月25日に事業を開始しました。味の素は、グルタミン酸をはじめとするアミノ酸などの生産でアンモニアを原料として利用しており、つばめBHBと協力して自社工場でのオンサイトアンモニア生産の実現を図ります。アンモニアのオンサイト生産が実現されれば、将来的には味の素に加えさまざまな企業に技術を展開し、プラント小型化による設備コスト低減のほか、エネルギー消費を抑えることによる環境負荷の軽減、劇物保管・輸送のリスクを減らす安全性の向上など、環境に配慮した生産システムの実現を通じて社会への貢献が期待されます。