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平成28年度 技術移転に係わる目利き人材育成プログラム 地域コース(長野開催)の実施
長野県工業技術総合センター 材料技術部門 (長野市若里)

知財活用支援事業 技術移転に係わる目利き人材育成プログラム
https://www.jst.go.jp/tt/mekiki/index.html

平成28年9月15日に、産学連携展開部では、技術移転に係わる目利き人材育成プログラム 地域コース(長野開催)を実施しました。

今回は、長野県航空機産業振興ビジョンに基づいて、「成長産業の支援の在り方を考える~航空機産業を中心として~」をテーマに、我が国の成長産業として注目されている航空機産業の現状と今後の推移、参入にあたっての課題等の共有化を図るとともに、公設試験研究所を中心として、大学、公的研究機関、地方自治体、公益法人等が今後果たすべき役割や具体的な支援の在り方について検討するきっかけづくりの場としての研修会を企画しました。

本開催にあたっては、長野県工業技術総合センター、信州大学の共催協力の下に実現いたしました。

研修会には、航空機産業支援に関わっている方を中心とした公設試、財団、大学、県の関係者など総勢21名の方が参加しました。遠方からは、福島県、石川県、秋田県、三重県、東京都からの参加者もおり、航空機産業への関心の高さを感じました。

座学講義では、日本政策投資銀行の島講師から、航空機産業のビジネス構造を概説していただき成長戦略の方向性について示唆をいただいた後、長野県の小林講師から平成28年5月に策定された「長野県航空機産業振興ビジョン」についてご紹介いただき、信州大学の柳原講師からは信州大学で現在計画中の航空機システム共同研究講座の開設に向けての現状の取組状況についてご紹介をいただきました。

参加者間の交流を目的とした昼食会をはさんだ後、午後からは岐阜県における航空機産業支援の取組紹介と公設試に期待する役割について岐阜県研究開発財団の伊牟田講師よりご講義をいただき、その後ASK代表の川合講師からは世界における航空機産業の現況とそのニーズならびに航空業界特有の課題などを、具体的な定量的データに基づき詳しく解説していただきました。

その後、全体討議形式で「1.技術」「2.試験・検査装置」「3.認証維持・活用」「4.連携」という4つの視点に分けて、参加者が抱える課題を解決するための方策や、各主体の果たすべき役割を議論しました。

たった1日間という限られた時間で、今回のように開催地域特有の今後の成長産業を軸としたテーマを絞った研修企画はJSTでは初めての試みでしたが、参加者間で密度の濃い活発な議論や情報交換が行われました。

研修会終了後には、参加者による意見交換会も企画されて、所属機関の垣根を越えた人的ネットワークの構築ができました。

今後も引き続き、参加者からの要望や意見を参考にしながら魅力ある目利き研修プログラムを企画運営していきたいと考えています。ぜひ皆さんも本研修に参加して、実体験した声をJSTへお寄せ下さい。