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CREST「第3回JST-NSF-DFG-RCN国際合同ワークショップ」開催
2016年5月23日~25日 ドイツ ハイデルベルク

JST-CREST「分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び基盤技術の創出と融合展開(EMS:Energy Management System)」領域(研究総括:藤田政之 東京工業大学教授)では、NSF(米国国立科学財団)、DFG(ドイツ研究振興協会)、RCN(ノルウェー研究会議)と共同でドイツ、ハイデルベルクにおいて、合同ワークショップを開催しました。このワークショップは、一昨年ハワイで、昨年米国バージニア州で開催した国際合同ワークショップに続く第三回目の開催となり、当該分野での各国研究者の情報交換やネットワークの構築、更には共同研究への発展を目的としたものです。日本からはCRESTの研究者を中心に38名の参加があり、その他各機関が支援している研究者を中心に、総勢100名に上る盛大なワークショップとなりました。

開会セッションでは、アルゲバーDFG副会長、藤田JST CREST研究総括、バヘティNSFプログラムディレクター、リースRCNスペシャルアドバイザーより、このワークショップの目的や期待について発表がありました。過去2回のワークショップで築いたネットワークをさらに進め、社会における実課題であるエネルギー問題を解決すべく、より一層の国際連携により成果を出していくことが共通の認識となりました。

口頭発表においては、電力システムの安定性の制御や、エネルギーシステムのモデリング、シミュレーション、テストベッドからスマート電力システムの経済的側面まで、幅広いセッションが設けられました。日本からはCRESTの研究代表者である井村教授、内田教授、鈴木教授、中島教授、林教授がそれぞれ、これまでの研究内容について講演を行いました。アメリカからはイリッチ教授(MIT/カーネギーメロン大)が将来の電力システムにおける制御のためのモデルについて講演した他、10名、ドイツからはシュメック教授(カールスルーエ工科大学)が住宅エネルギー管理システムについて講演した他、16名、ノルウェーから4名の発表がありました。また、ポスター発表では、CRESTの最強チームと若手研究者が参加し、各国の研究者との活発な議論が行われました。

終日には、国際共同研究の成果と今後の可能性について議論するセッションが設けられ、各国の共同研究の状況についての発表があった後、参加者からは、テストベッドの相互利用、各国のシミュレーションの比較やベンチマークの可能性など、今後の活動についての多くの提案が議論されました。

閉会のセッションでは、JSTの中村顧問やDFGのアルゲバー副会長を含む各国代表により、過去3回のワークショップの成果により、多くのネットワークや国際連携が構築されてきたこと、今後も国際協力を続けて質の高い結果を出していくために、各機関もサポートを続けていくことをなどが表明され、2日間にわたるワークショップを終了しました。

また、ワークショップの翌日には、南ドイツのヴィルトポリツリート村でSIEMENSがドイツ経済エネルギー省から支援を受けて行っているIREN2というマイクログリッドの実証実験のサイトを訪問し、バイオマス発電、蓄電システム等を見学し、プロジェクト担当の研究者らとの活発な議論を行いました。

これまでの3回のワークショップの成果を継続し、今後も引き続き、各国のファンディング機関の支援を通して、国際連携をより進めることにより、分散協調型エネルギー管理システム分野における研究が更に加速することが期待されます。