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研究倫理映像教材「THE LAB」日本語版をオンライン公開しました

科学研究の信頼性を大きく揺るがすような研究活動の不正行為が最近、目立っています。そのような不正行為を未然に防ぐため、文部科学省が2014年8月に策定した「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」では、大学などの研究機関での研究倫理教育を確実に実施することが求められています。

JSTでは研究倫理教育の充実を図るため、米国保健福祉省研究公正局(ORI)よりライセンスを受け、ORI作成の映像教材「THE LAB」日本語版を作成し、インターネットで公開しました。日本語監修は金沢工業大学科学技術応用倫理研究所の札野順所長(JST研究倫理アドバイザー)です。

この教材は倫理的な判断能力や問題解決能力を身につけることができるバーチャル体験学習型教材です。視聴者は大学の研究室で行われた研究不正に関して、さまざまな苦悩に直面する4人(研究代表者、ポスドク研究員、大学院生、大学の研究公正責任者)の立場で行動を選択し、その結果を知ることができます。

例えば大学院生(キム)の場合、大学の同じ生理学研究室の有望なポスドク(グレッグ)がキムの過去の研究データを都合の良いように改ざんして論文を発表してしまいます。キムは、論文が公開された後、変だと気づき、誰に相談するか、どのように告発すべきかなどを考えます。そこで視聴者は、どの段階でどう行動すればどのような結果になるか、幾通りものシチュエーションを考えることとなります。

他の3名に関しても同様に、視聴者はさまざまな場面で「責任ある研究活動(RCR)」に関する判断を行い、その結果によって異なる顛末を疑似体験でき、倫理的な判断能力や問題解決能力を身につけることができます。

この教材により、各研究機関での研究倫理教育の高度化が図られ、研究不正防止の一助となることを期待しています。


THE LABのメニュー画面。4 人それぞれの
立場から研究不正の問題に向き合うことが
できる。

公開サイト:
http://lab.jst.go.jp/index.html

各研究開発機関における研究倫理担当者等向けの説明会を開催します。
詳細は下記サイトをご覧ください。
http://www.jst.go.jp/researchintegrity/index.html