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「第2回日中環境ワークショップ」開催報告
2015年4月18日~20日 富士Calm(山梨県富士吉田市)、福岡県北九州市

平成27年4月18日(土)に山梨(富士Calm)で、第2回日中環境ワークショップ「Second Japan-China (JST-CAS) Workshop on New Environmentally Sustainable Systems for China and Japan」が開催され、日中の大学、研究所等の研究者を中心に産業界や政府関係者を含め約60名が参加しました。4月20日(月)にサイトビジットとして、中国側の参加者11名を中心に、北九州エコタウンの視察および北九州産業学術振興機構(FAIS)訪問が行われました。

本ワークショップは、平成25年3月に中村理事長と有馬CRCC センター長の訪中時に中国科学院の白院長との会談において、理事長より、広域化している環境分野の課題に対し、日中が連携して、学際的な取組、システムアプローチにより将来の解決に向けた課題と協力の方向性を見出すための日中の共催によるワークショップの開催提案をしたことに対し、先方の賛同を得て開催することとなったものです。平成26年に中国廈門市にて第1回 を開催し、今回が第2回目となります。今回はさらに、日本の産業界や行政関係者の取り組みおよびそのニーズを把握するため、サイトビジットを実施しました。

今回のワークショップは基調講演と全体まとめのセッションの他、「資源リサイクル」、「PM2.5 による大気汚染」の2つのパラレルセッションに分かれて開催されました。「資源リサイクル」セッションでは、循環型社会のための実装技術開発など8つのトピックスで発表と議論が行われ、今後の共同研究にむけて、エコロジカルな社会インフラのデザインと実装など具体的な研究課題や観点が提示されました。「PM2.5 による大気汚染」セッションでは、PM2.5等の測定技術とモニタリングなど4つのトピックで最新の研究成果を共有し、取り組むべき研究開発の方向性について議論を行い、学際的アプローチによるPM2.5の化学組成に対応した健康リスク評価と軽減策」に向けた新しい方法論や適正技術等について提言がなされました。

サイトビジットにおいて、中国側の参加者は、北九州地域で市民、企業、行政が一体となり、環境汚染・公害問題を克服したプロセスおよびそのプロセスにプラスに働く要因などに対して高い関心を示しました。北九州エコタウンセンター、FAISと活発な情報交換を行い、今後、日本の環境分野の実務担当者と密に意見交換を行いたい意思を表明しました。

JSTと中国科学院は、今後も継続的に本ワークショップに取り組むことと、本ワークショップの成果が両国間の具体的な共同研究につながることに期待を示しました。

第1回目の開催報告へのリンク
https://spc.jst.go.jp/experiences/spctopic/14001.html


外村理事開会挨拶


セッション1
「資源リサイクル」


セッション2
「PM2.5による大気汚染」


総括セッション