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松岡聡教授がスーパーコンピュータの最高峰学術賞「シドニー・ファーンバック記念賞」を受賞

IEEEコンピュータソサイエティ(本部:米国ワシントンDC)は松岡聡博士(東京工業大学 学術国際情報センター 教授)に、2014年の「シドニー・ファーンバック記念賞」を授与することを発表しました。

同賞は1992年に創設され、「スーパーコンピュータのアプリケーションに対して傑出した貢献をもたらした画期的なアプローチ」に対して毎年与えられ、スーパーコンピュータ分野のノーベル賞とも言われています。これまで、スーパーコンピュータにおける高性能アプリケーションやソフトウェア分野の歴代のトップ研究者が受賞してきましたが、日本人の受賞は今回が初めてのことです。

授賞式は、2014年11月18日に米国ニューオーリンズ市にて開催されるIEEEコンピュータソサイエティと米国計算機学会が共同主催するSupercomputing(スーパコンピューティング)2014国際会議の開会式の一部として執り行われ、更に同会議にて19日に記念招待講演が行われる予定です。

受賞理由は「先進的なインフラ基盤・大規模スーパーコンピュータ・CPU/GPU型スーパーコンピュータのソフトウェアシステムにおける研究において目覚ましい成果を出した」とされ、松岡博士が長年取り組まれてきたスーパーコンピュータTSUBAMEシリーズの研究開発が国際的に高く評価されたものです。

松岡博士がプロジェクトリーダを務め構築を行ったTSUBAME1(2006年)はスパコンの性能ランキングで国内トップを2年間維持し、日本初の「ペタスケールコンピュータ」であるTSUBAME2.0では世界第4位(2010年)となりました。2013年11月にはTSUBAME3.0のプロトタイプTSUBAME-KFCにて、省エネ性能の国際ランキングGreen500において我が国のスパコンとしては初の世界第1位、ビッグデータの電力性能ランキングGreen Graph 500においても第1位となり、2冠を達成しました。

同賞のもとになる松岡博士の研究成果の一部は、JST戦略的創造研究推進事業CREST「情報システムの超低消費電力化を目指した技術革新と統合化技術」研究領域における研究課題「ULP-HPC: 次世代テクノロジのモデル化・最適化による超低消費電力ハイパフォーマンスコンピューティング」(2007〜2012年)によるものです。

現在もJST戦略的創造研究推進事業CREST「ビッグデータ統合利活用のための次世代基盤技術の創出・体系化」研究領域の研究課題「EBD:次世代の年ヨッタバイト処理に向けたエクストリームビッグデータの基盤技術」(2013年〜)を研究代表者として研究を進めています。今回の受賞により、松岡博士らの取り組みに世界的な注目が集まり、ビッグデータ処理に適合した計算機の研究開発が一層加速するものと期待されます。

<松岡博士の受賞に当たってのコメント>
東京工業大学 学術国際情報センターでの世界トップランクのスーパーコンピュータである一連のTSUBAMEシリーズの構築を含む、長年のスパコンに関する世界トップレベルの研究開発が国際的に評価されることは、大変光栄であり嬉しく思っています。この賞は多くの内外の共同研究者や各メーカーとの協業、更には種々の研究プロジェクトにおける国民の皆様のご支援なしには達成できなかったと思います。皆様のご支援、真に感謝しております。