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JST「CREST/さきがけ」の研究成果 米国科学誌サイエンス「今年の10大成果」に選出

米国科学誌「サイエンス」誌が選ぶ2013年10大成果の1つとして「Your microbes, Your health(腸内細菌の健康への役割)」が取り上げられ、がん研究会の大谷 直子 主任研究員、原 英二 部長らによる研究成果が紹介されました。同項目においては他にも、2013年に発表された、世界各国の独立した複数の研究チームによる、腸内細菌と疾患・健康との関係を明らかにした研究成果が取り上げられています。

大谷主任研究員、原部長らは、マウスにおいて、肥満に伴って腸内細菌叢のバランスが変化し、肥満によって増えた腸内細菌が作る代謝物によって、肝臓の間質に存在する肝星細胞が細胞老化を起こし、発がんを促進する物質を分泌してしまうことで肝細胞のがん化を促進することを明らかにし、2013年6月、英国科学雑誌「ネイチャー」で発表しました。

この研究成果は、肥満と腸内細菌との密接な関係を明らかにするものであるとともに、今後、肝がんの発症リスク予測や予防方法の開発につながっていく可能性があります。

この研究は、JSTのさきがけ「炎症の慢性化機構の解明と制御」研究領域、およびCREST「生体恒常性維持・変容・破綻機構のネットワーク的理解に基づく最適医療実現のための技術創出」研究領域の支援を受けて実施しました。

  • 「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー 2013」では、他にも「Dishing Up Mini-Organs(ミニ臓器の培養)」の項目で、JST研究成果展開事業 戦略的イノベーション創出推進プログラム(S-イノベ)の成果(横浜市立大 谷口 英樹 教授)の「ミニ肝臓」も選出されています。
  • http://www.jst.go.jp/report/2013/131227.html


大谷主任研究員、原部長らによって明らかにされた、肥満により肝臓がんが発症する仕組み


大谷 直子 主任研究員
(がん研究会 がん研究所/JST さきがけ)


原 英二 部長
(がん研究会 がん研究所/JST CREST)