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谷口英樹博士の成果が米国科学誌サイエンス「今年の10大成果」に選定!

研究成果展開事業 戦略的イノベーション創出推進プログラム(S-イノベ) 研究開発テーマ「iPSを核とする細胞を用いた医療産業の構築」の研究代表者である横浜市立大学 大学院医学研究科 谷口英樹 教授らのチームが世界で初めてヒト臓器を創り出し「ミニ肝臓」を製作した成果が、米国科学誌サイエンスの「今年の10大成果」のひとつに選定されました。

今回選定された成果は、ヒトiPS細胞から作製した「内胚葉細胞」(肝細胞に分化する一歩手前の「前駆細胞」)に、血管を作り出す「血管内皮細胞」と、細胞を結合させる働きなどをする「間葉系細胞」を加えて、試験管内で共培養した結果、48時間ほどで、未分化だった3種類の細胞がボール状に集まり、立体的な肝臓の原基(言わば、ヒトの「ミニ肝臓」)が自律的に形成されたというもの。

谷口教授は「組織や臓器を作る技術は、患者さんの命を助ける再生医療につながり、新薬の開発にも貢献できると考える。ミニ臓器の作製は、細胞から本格的に臓器を作る時代の幕開けになる。」と話しています。


谷口英樹 博士

サイエンスニュース2013
「細胞から組織・臓器へ 再生医療の多様なアプローチ」(2013年10月3日配信)より