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JST「さきがけ」の元研究者らの研究成果が、米サイエンス誌の「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー2011」の1つに選出

顔写真
岡山大学
沈 建仁(しん けんじん)教授

2011年12月22日に発表された、米サイエンス誌の「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー2011」の1つに、岡山大学の沈 建仁(しん けんじん)教授らのグループの成果が選ばれました。日本の研究グループからは、沈教授らの成果と小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトの成果の合わせて2つが選出されています。

沈教授らは、光合成のメカニズムを解明するために、大阪市立大学の神谷信夫教授らと共同で、光化学系II(Photosystem II)膜タンパク質複合体(総分子量700キロダルトン)の高分解能立体構造を、SPring-8にあるX線構造解析装置を用いて原子レベル(1.9オングストローム)で解析することに成功し、2011年4月に「ネイチャー」で発表しました。サイエンス誌は、この構造が生命に基本的なもので、クリーンエネルギー利用のカギとなりうることから、過去、現在だけでなく、将来の人類文明にも重要であると評価しています。

結晶構造
光化学系II(Photosystem II)の結晶構造

沈教授は、2002年11月から2005年10月まで、JST「さきがけ」の「生体分子の形と機能」領域(研究総括:郷信広)において、研究課題「生体光エネルギー変換の分子機構−光化学系II複合体の構造と機能の解明及びその応用」に取り組みました。「さきがけ」研究期間中の2003年には、今回の成果の足がかりとなる、ラン藻における光合成系II膜タンパク質複合体の立体構造を解明するなどの業績を上げていました。

沈教授は今回の発表に対し、「『さきがけ』の頃から追い求めてきた夢が、現実のものとなりました。今後も、光合成のメカニズムの全容を解明することにこだわって研究を進めていきたいと思います。」とコメントされています。JST「さきがけ」では、これからも社会・産業ニーズに対応した新技術の創出を目的とした課題達成型基礎研究の推進を図る一方で、優れた個人研究者を育成する場としての活動に努めていきます。

第一著者の大阪市立大学の梅名特任准教授は、現在さきがけ「光エネルギーと物質変換」に採択され、研究を推進中です。

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