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低炭素社会戦略センター(LCS)1周年記念シンポジウム「低炭素社会実現に向けたシナリオと戦略」開催報告
−2011年05月10日(火) 一橋記念講堂−

低炭素社会戦略センター(LCS)では、平成23年5月10日に、LCS設立1周年シンポジウム「低炭素社会実現に向けたシナリオと戦略」を開催しました。参加者は394名と盛況な会となり、低炭素化に対する関心の高さがうかがえました。

JST理事長 北澤宏一による開会挨拶、文部科学省副大臣 笹木竜三氏による来賓挨拶につづき、LCSセンター長 小宮山宏、副センター長 山田興一による講演を行いました。そして、「グリーン・イノベーションによる豊かな社会創造」をテーマとしたスピーチセッション・パネルディスカッションでは、LCS研究統括 松橋隆治がモデレータとなり、衆議院議員・環境委員長/前環境大臣 小沢鋭仁氏、衆議院議員/自由民主党広報本部長 茂木敏充氏、大阪市計画調整局科学技術振興担当部長 山口あをい氏、日本経済団体連合会評議員会議長/JXホールディングス(株)相談役 渡文明氏、東京大学 高齢社会総合研究機構特任教授 秋山弘子氏をお招きして、東日本大震災からの復興を想定した今後の国家戦略、産業、高齢化社会、まちづくりなどについて議論しました。

本シンポジウム開催に際しては参加登録者から事前にアンケートを取りました。そこから得られた意見や質問を集計すると、今後のエネルギー政策や原発戦略、再生可能エネルギーやスマートグリッドなどの分散型電源の導入必要性、低炭素化進展への危惧、地域活性化とまちづくりの方向性に関する内容が多く見られました。そして、それらのほとんどは東日本大震災に関連したもので、この度の福島第一原発の事故や電力不足により、日本のエネルギー戦略に対して危機感を覚えている人が多い事が分かりました。

そこでLCSは、当初予定していた研究成果報告の一部を、急遽、震災復興シナリオに関する内容に変更して参加者の質問に答える講演を行いました。その中でも特に、原発への依存度を変えた5つのケースを提示し、その場合どのくらいコストがかかるか、CO2排出量はどのように変化するか計算した結果には大きな反響がありました。

今回のシンポジウムは、国のエネルギー政策に注目が集まっている最中のタイムリーな開催となり、参加者の多くがメモを取るなどして熱心に講演を聴く姿が見られました。LCSでは、参加者から寄せられた意見などを参考にして、今後も低炭素社会実現のためのシナリオを検討していきます。