二酸化炭素資源化を目指した植物の物質生産力強化と生産物活用のための基盤技術の創出

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さきがけ

内藤 健 (農研機構 遺伝資源センター 植物多様性活用ユニット 主任研究員)

Vigna属野生種群が独自に獲得した耐塩性機構の解明

 塩害が原因で不耕作地帯となっている土地は、全世界で8億ヘクタール存在します。したがって、この広大な土地で栽培可能な耐塩性作物を開発できれば、二酸化炭素の資源化は一挙に達成されると考えられます。アズキの仲間には、耐塩性に優れた野生種がいくつもあり、中には2%の食塩水に浸かっても生育できるものもあります。そこで本研究は、これら耐塩性野生種の適応機構を解明し、新たな作物開発へと応用する道を拓くことを目指します。

論文

Sompong Chankaew, Takehisa Isemura, Ken Naito, Eri Ogiso-Tanaka, Norihiko Tomooka, Prakit Somta, Akito Kaga, Duncan A. Vaughan, Peerasak Srinives, QTL mapping for salt tolerance and domestication-related traits in Vigna marina subsp. oblonga, a halophytic species, Theor. Appl. Genet., published online December 27, 2013, doi: 10.1007/s00122-013-2251-1