知の創生と情報社会
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研究領域・研究テーマ

研究領域の概要・方針

(1) 研究領域名

・知の創生と情報社会

(2)研究領域の概要

 本研究領域は, 多様もしくは大規模なデータから, 有用な情報である「知識」を生産し, 社会で活用するための基盤的技術となる研究を対象としています。
 具体的には, 大規模データを処理するための革新的な技術, 統計数理科学を応用した分析・モデル化技術, あるいは実社会から得られる多様なデータを構造化・分析して知識を抽出する技術, センサによる情報取得やシミュレーション結果等の複数のリソースから新たな知識を創出する技術などの基盤技術に加えて, 獲得した知識を実社会に適用するために必要とされる, シミュレーション, データの可視化, 新しい情報社会の仕組みを支える応用技術などに関する研究を含んでいます。

(3)研究総括の研究領域運営にあたっての方針

 現在の社会の様々な仕組みは基本的にはコンピュータやインターネットの登場以前に固まったものです。情報技術の登場はこれらを根本的に変革する可能性を持っています。特に大規模データの適切な処理は人間の能力を超えるものであり, 社会の仕組みをより良くする可能性が大きな分野といえます。大規模データを獲得したり処理したりする新しい仕組みを考えることにより, 従来ではなしえなかったような新しい仕組みを実現し, それによって社会を効率化したり現状の問題点を解決したり, あるいは人間の知的作業の質や量を向上させたりすることが可能となります。
 本領域の研究課題は, そのような実社会への応用を見据えた新しい基盤技術の研究開発提案や, すでに得られている大規模情報を対象とするだけでなく, 情報を現実世界から取り込むための手法などの提案です。ネットワークに漂っているデータから, 構造や機構を推定したり, 情報を読み取ったり, 実社会に読み取った情報を発信したりといった, 社会との関わりのある提案です。
 研究タイプとしては, 3年と5年の2タイプがあります。基本的に, 3年型は「知の創生」の基盤技術や理論を開発するもの, 5年型は実社会での適用や実運用のためのアプリケーションの開発など, 「情報社会」での応用を目指すものになっています。「さきがけ」の先進性を理解した, できる限りチャレンジングであり, そのためにも現在の社会ニーズにとらわれず, それらを超える新しいニーズを創出するつもりの技術シーズを示した研究課題であり, 今後の研究方向を創り出す核となれるようなテーマが集まっていると思います。

科学技術振興機構