趣旨
太陽光エネルギーなど自然再生エネルギーの本格的な利用が喫緊の課題となっている。平成20〜21年度発足した科学技術振興機構さきがけ3研究領域「光の利用と物質材料・生命機能」「太陽光と光電変換機能」「光エネルギーと物質変換」では、光と太陽エネルギーを共通項として、人類にとって最大の危機とされる資源・エネルギー、環境問題に積極的に取り組んでいる。このうち「光エネルギーと物質変換」研究領域では、本年3月の第90春季年会で第1回国際シンポジウム「光エネルギーと物質変換:人工光合成の未来」を開催し、日本化学会会員を中心に500名を超える参加者を集め、この問題への関心の高さが示され好評を博した。そこで第2回目となる今回は、化学関連のさきがけ3研究領域合同のシンポジウムを企画した。具体的には、@2010年ノーベル化学賞受賞者による特別メッセージ、A3研究領域を含む広く若手研究者へのメッセージとしての基調講演、B「光エネルギーと物質変換」研究領域における世界最先端研究者による特別講演、C研究領域の研究総括による研究領域の紹介、D3研究領域研究者による研究の現状と将来展望の研究発表・討論、で構成する。これにより、さきがけ3研究領域の研究の現状と研究課題の重要性および研究領域への参画を春季年会参加若手研究者に広く情報発信し、3研究領域を含む化学関連研究者への科学的刺激と更なる研究推進に資する。