科学技術振興事業団報 第92号


平成11年3月4日
埼玉県川口市本町4-1-8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報担当)

「車載用磁気インピーダンスセンサ」を委託開発課題に選定ならびに開発企業を選定

 科学技術振興事業団(理事長 中村守孝)は、名古屋大学 大学院工学研究科 電気工学専攻 教授 毛利佳年雄氏の研究成果である「車載用磁気インピーダンスセンサ」を委託開発課題として選定するとともに開発企業を選定した。
 磁気センサは、その検出特性が水や泥はね、ほこりや排気ガスなどの影響を受けない利点から車軸の回転数計測などさまざまな計測用途で自動車用に搭載されている。しかしながら、振動や冷熱サイクルなどに常に曝される車載環境では、従来型の磁気センサでは機械的な位置決め精密機構を駆使して、感度の不足を補う必要があった。
 一方で、磁気インピーダンス効果は、本研究者によって発見され、従来のMRセンサの100倍以上の感度をもつ小型低消費電力センサとして、応用開発が押し進められてきた。しかし、センサヘッドと電気回路の接合や高周波回路が大幅な温度変化に対し不安定であることから、振動や冷熱サイクルなど車載特有の過酷な環境では内在する特性を生かし切れない状況にあった。
 本新技術はセンサヘッドと電子部品の接合の堅牢化を図るとともに、高周波通電用の回路の温度安定性を補償することで、高い耐環境性を付与した車載用磁気インピーダンスセンサの製造技術に関するものである。
 本新技術の開発は、愛知製鋼株式会社(社長 大橋正昭、本社 愛知県東海市荒尾町ワノ割1番地、資本金250億円、電話052-604-1111)に委託し、開発期間は4年間、委託開発費は6億円の予定である。今後、科学技術庁長官の認可を受けた後、新技術の開発を実施する。

「車載用磁気インピーダンスセンサ」(背景・内容・効果)

開発を実施すべき新技術の評価

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