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「『20世紀型文明』からの脱却をめざして」
「資源循環・エネルギーミニマム型システム技術」は平成10年度からスタートした研究領域である。地球温暖化問題をはじめとする最近の環境問題は、人類社会の活動の基盤を揺るがすほどの大きな問題であると同時に、大量生産・大量消費・大量廃棄の上に成り立ってきた「20世紀型文明」に抜本的な方向転換を迫る問題でもある。
この研究領域では特に、地球温暖化を抑制するための長期的視点に基づいた新しい技術的提案を期待したが、期待にたがわず、大学、国立試験研究機関、財団法人、民間企業等から128件の応募があった。研究統括である平田は、日頃、その業績、お人柄において絶大な尊敬と信頼を申し上げている8名のアドバイザーにお願いし、書類審査により12件の面接候補課題を厳選し、さらに面接審査を行って5件の採択課題候補を決定した。
本研究領域はその対象となる範囲が極めて幅広いこともあり、生物学的な提案から工学的システム技術まで様々な研究提案が寄せられたが、地球温暖化抑制を主眼に置き、先導性、独創性、実現性、技術的インパクト、社会的な貢献、研究計画の実行性等を考慮に入れて選考を行った。採択された研究代表者の内訳は、国立大学3名、国立研究所1名、民間企業1名となったが、いずれも大変独創性に富み、成果の期待できるテーマが広い分野にわたってバランスよく選定されたと考えている。
採択件数が限られたものであったこともあり、今回は5件のみの採択となったが、他にも優れた提案があった。次年度も引き続きすばらしい提案が数多く寄せられることを期待する。
This page updated on September 25, 1998
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