開発を終了した課題の評価

団報第347号


課 題 名 「超臨界二酸化炭素を洗浄溶媒とした洗浄装置」
研 究 者 東北大学 大学院工学研究科 教授 新井邦夫
所 有 者 東北大学 大学院工学研究科 教授 新井邦夫
シューズリフレッシャー開発協同組合
委託企業 株式会社エスアール開発
開 発 費 290,000千円
開発期間 平成12年3月~平成15年3月
評 価  本新技術は、超臨界状態の二酸化炭素を用いて洗浄を行う装置に関するものである。洗浄槽を中心に、超臨界二酸化炭素循環機構と液体二酸化炭素循環機構からなり、それぞれ加熱機構と冷却機構を備えている。また、循環機構中に、汚れた溶媒を分離するドレインタンクと気化された二酸化炭素中のパーティクルを除去するフィルターを備えている。
 本装置では、二酸化炭素の熱力学特性(温度、圧力)を利用して循環させるので、高圧ポンプを使用しない。また、減圧により容易に溶解物を分離でき、二酸化炭素のリサイクルが可能である。
 超臨界二酸化炭素洗浄では、溶解力が高く、液体より粘度が小さく微細部分への浸透性が高いため、細かな電子部品等に付着している油分を除去できた。液体二酸化炭素洗浄では、液体溶媒を高い圧力でシリコンウエハ面を洗浄することで、パーティクルの除去ができた。
 本新技術により、微細部の洗浄ができ、環境に優しい洗浄装置が開発できた。このため、機械部品、電子部品、半導体材料、医療用材料など広い分野での利用が期待できる。
評 価 者
新技術審議会 会長
  阿部 博之
新技術審議会 新技術開発部会長
  増本 健
新技術審議会 新技術開発部会 委員
  高橋 清、石谷 炯、木村茂行、桐野 豊、中川威雄、
  西川寿子、増田善昭、八嶋建明、吉村 進、小村 武
評 価 日 平成15年7月2日

本件に関する問い合わせ先東京都千代田区四番町5-3
科学技術振興事業団 開発部開発推進課 菊地、井口
 Tel: 03-5214-8995 ; Fax: 03-5214-8999


This page updated on August 8, 2003

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