開発を終了した課題の評価


団報第333号


課 題 名 「抗癌剤感受性検査キットの製造技術」
研 究 者 聖マリアンナ医科大学一般外科 教授 窪田 倭(くぼた すなお)
所 有 者 聖マリアンナ医科大学一般外科 教授 窪田 倭(くぼた すなお)
委託企業 特許キャピタル株式会社
開 発 費 178,444千円
開発期間 平成12年3月31日~平成15年3月31日
評 価  本新技術は、癌組織片を熱可塑性ハイドロゲル中で培養し、この組織片の生存細胞の活性から抗癌剤に対する感受性を試験するキットに関するものである。
 本技術では、ゾル-ゲル転移温度を有する高分子化合物(thermo- responsive gelation polymer(TGP))を用い、低温のゾル状態で細胞に損傷を与えることなく細胞を包埋した後、高温のゲル状態で組織片を培養する。これにより、癌組織の細胞間接触を保持したまま生体内と類似の三次元構築体の中で培養できるため、薬剤に対する反応性がより臨床に近いものとなり、感受性試験の精度が増す。この熱可塑性ゲルを分注した検査用プレート上で癌組織を各種抗癌剤を添加して培養し、培養後は生存細胞数を呈色反応により定量することで、治療薬の効果を確認できるキットを実現した。
 本検査キットを用いることにより、癌患者毎に適切な抗癌剤を高い精度で選択できるため、抗癌剤投与前の感受性検査キットとしての利用が期待される。
評 価 者
新技術審議会 会長
  阿部 博之
新技術審議会 新技術開発部会長
  増本 健
新技術審議会 新技術開発部会 委員
  石谷 炯、木村 茂行、桐野 豊、小村 武、中川 威雄、西川 壽子、増田 善昭、八嶋 建明、吉村 進
評 価 日 平成15年6月4日

 
本件に関する問い合わせ先 東京都千代田区四番町5-3
科学技術振興事業団 開発部 開発推進課 菊地 博道、佐藤 千早
 Tel: 03-5214-8995,Fax: 03-5214-8999


This page updated on July 3, 2003

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