科学技術振興事業団報 第328号
平成15年6月25日
埼玉県川口市本町4−1−8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報室)
URL:http://www.jst.go.jp/

プレベンチャー事業で「腎臓病モデル動物」を開発
「腎臓病医薬品開発のための化合物評価受託」を行う
大学発ベンチャー企業設立


 科学技術振興事業団(理事長 沖村憲樹)では、平成11年度より大学等の研究成果をベンチャービジネスにつなげていくための起業化に向けた研究開発を行う新規事業志向型研究開発成果展開事業(プレベンチャー事業)を実施してきました。
 この度、プレベンチャー事業において平成12年度より開始しました研究開発課題「腎疾患モデル動物」の研究開発チーム(リーダー:宮田敏男、サブリーダー:上田裕彦)のメンバー他が出資して、ベンチャー企業 株式会社ジーンセーシス(社長:上田裕彦、本社:愛知県名古屋市、資本金:1,000万円)を平成15年6月2日に設立しました。
 本研究開発チームは、腎臓病医薬品開発のための評価系に有用な種々の腎臓病モデル動物を独自の技術に基づき開発しました。これらのモデル動物は、腎臓に存在する特有の細胞(メサンギウム細胞)に特異的に発現する機能蛋白質メグシンを過剰発現するよう遺伝子改変させることで、ヒトの腎臓病と類似した症状を、短期間に高効率に発症することができます。
 腎臓病に対して根本的な治療薬がないのは、腎臓病治療薬を探索するための標的分子や薬効を実証するための最適な腎臓病モデル動物など、創薬のためのインフラ不足が原因です。日本では、腎障害による透析患者は年々増加しており、今や22万人を超え、透析医療に費やす医療費は年間1兆3千億円にも迫っています。待望される腎臓病治療薬は極めて大きな需要があり、その開発のための評価系には有用なモデル動物が欠かせません。
 株式会社ジーンセーシスでは、開発に成功した種々の腎臓病モデル動物及び宮田教授らがこれまでに研究してきた腎臓病等の病態の指標となる生体内物質(酸化的蛋白修飾物)に対する精密で定量的な解析法を組み合わせた評価系を用いることにより、腎臓病医薬品開発を志向する製薬会社からの薬効評価受託事業を行います。また、大学等の研究機関とも積極的に連携し、引き続き新規のモデル動物作製を推進します。将来的には、腎臓病のみならず動脈硬化、糖尿病合併症に有効な評価系開発や創薬事業への展開を図り、30億円/年の売り上げを目指します。

なお、本件についての問い合わせは、企業化開発事業本部 技術展開部 新規事業創出室
(電話03−5214−0016) 服部(はっとり)又は斎藤隆行(さいとう たかゆき)までご連絡下さい。
新規事業志向型研究開発成果展開事業は平成14年度より研究成果最適移転事業 成果育成プログラムC(略称;プレベンチャー)に継承されております。

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This page updated on June 25, 2003

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