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○生活・社会技術開発、先端的基盤技術開発、国民経済上重要な新技術開発(4件)
課 題 名 : |
マイクロパターン偏光素子基板の製造技術 |
発 明 者 : |
独立行政法人 産業技術総合研究所 物質プロセス研究部門 副部門長 玉置敬 |
委 託 企 業: |
日本化薬株式会社 |
新技術の内容:
本新技術は、照射する偏光の方向に容易に配向する下地ポリマーと、下地ポリマーの配向方向に従って自己組織的に配列する色素分子を組み合わせた偏光板の製造方法に関するものである。色素分子は配向方向により偏光透過率が大きく異なるため、マスクを用いて下地ポリマーにパターンを転写することで微細な偏光パターンを形成できる
本技術により、偏光透過特性の異なる微細なパターンが容易に作製することができるようになることから、三次元ディスプレイ用偏光板等への応用が期待される。 |
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課 題 名 : |
磁気光学空間変調器 |
発 明 者 : |
豊橋技術科学大学工学部 教授 井上光輝 |
委 託 企 業: |
FDK株式会社 |
新技術の内容:
本新技術は、基板上に作製された磁性ガーネット薄膜への局所熱処理による画素の形成、画素部分への応力印可による磁区構造制御技術の開発により、グルーブ(溝)のない完全フラットな画素が形成できる。また、微少電流で各画素を駆動できる回路構造の開発により、画素サイズの小型化、消費電力の低減、素子反転速度の高速化が可能となり、溝加工が不要なため、コストが低減でき、完全個体デバイスとして安定性、堅牢性に優れた超高密度の光メモリ装置等への利用が期待される。 |
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課 題 名 : |
浅部地下異常探知システム |
発 明 者 : |
京都大学大学院工学研究科資源工学専攻 教授 芦田譲、教授 松岡俊文 |
委 託 企 業: |
大日本コンサルタント株式会社 |
新技術の内容:
本新技術は、地中レーダ、磁化率計、電磁誘導測定装置を一体として組み込んだシステムを開発し、浅部地下の誘電率、透磁率及び導電率の三つの性質を同時に測定し、加えて、測定データに三次元インバージョン処理を施すものである。
本新技術により、従来の一つの性質を測定する方法に比べて測定データの信頼性が増し、従来の方法では検知することの難しかった地中の空洞、亀裂などの検知も可能となるものと期待される。 |
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課 題 名 : |
RDFガス化発電・生ゴミ微生物処理ハイブリッドシステム |
発 明 者 : |
群馬大学工学部生物化学工学科 教授 篠沢隆雄 |
委 託 企 業: |
日本工営株式会社 |
新技術の内容:
本新技術は、下向き通風ガス化発電技術と排ガス再循環・半乾留負圧燃焼技術を用いることにより、RDF(ごみ固形燃料)の完全無害なガス化発電と、これに連結した生ごみの微生物処理を行うハイブリッドシステムに関するものである。
本新技術により、RDF、生ごみを無害化でき、同時に発電を行い温暖化ガス排出削減に寄与し、RDF・生ごみ処理施設に幅広く利用されることが期待される。 |
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○中堅中小企業対象(6件)
課 題 名 : |
紫外光シャープカットレンズアレイの製造技術 |
発 明 者 : |
独立行政法人産業技術総合研究所 主任研究員 角野広平 |
委 託 企 業: |
五鈴精工硝子株式会社 |
新技術の内容:
本新技術は、あらかじめハロゲン化物イオンを含有させたガラスに、イオン交換法により銅(I)イオンをガラス表面層に導入し、さらに、銅(I)イオンを含むハロゲン化銅(I)のナノ微粒子を析出させて、紫外域で急峻な吸収特性を賦与させ、紫外光をシャープにカットする機能を持ったレンズアレイの製造技術に関するものである。
本新技術では、ガラス形状を問わず、表面層に均質にハロゲン化銅(I)微粒子を導入することが可能であるため、簡便に紫外光シャープカットレンズアレイが作製でき、高輝度光源を用いる液晶プロジェクターなどの光学系に広く利用が期待出来る。 |
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課 題 名 : |
超長距離高精度光学式距離計 |
発 明 者 : |
東北大学未来科学技術共同研究センター長 伊藤弘昌 |
委 託 企 業: |
株式会社光電製作所 |
新技術の内容:
本新技術は、ファイバーレーザーをループ状にし、中間に音響光学素子で波長を変えることで時間に対し連続的に波長がかわる光源とし、ファイバー等にその光を導入して往復する時間によりずれる波長差から距離を計測する超長距離高精度光学式距離計に関するものである。
本新技術により、ファイバー等により長い距離を高い分解能で計測できることから、大型構造物のひずみ計測や圧力によるファイバー長の変化を計測する圧力センサ等への応用が期待される。 |
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課 題 名 : |
中性子検出用Li-B系シンチレータ |
発 明 者 : |
理化学研究所 情報基盤研究部イメージ情報技術開発室長 清水裕彦 |
委 託 企 業: |
株式会社第一機電 |
新技術の内容:
本新技術は、中性子検出用に用いられるシンチレータに関する技術である
中性子の捕獲断面積が大きいリチウム-硼素系酸化物(LBO)粉末に、金属イオンを添加し、溶融炉にて単結晶に育成する。得られた単結晶は中性子線を照射した時に発生する蛍光の波長が365nmで、減衰時間が非常に短い特性をもつ。
本新技術による金属イオン添加リチウム-硼素系酸化物単結晶は、中性子とγ線との識別性に優れ、かつ蛍光の減衰時間が極めて短いため、時間分解能に優れた中性子検出用シンチレータへの利用が期待される。 |
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課 題 名 : |
コンポジットセラミックス電解質膜 |
発 明 者 : |
武蔵工業大学エネルギー基礎工学科 教授 永井正幸 |
委 託 企 業: |
触媒化成工業株式会社 |
新技術の内容:
本新技術は、有機マトリックスに、プロトン供与体とシリカナノ粒子を添加した固体高分子燃料電池用の電解質膜の製造技術に関するものである。
本新技術では、プロトンはチャンネル構造でのシリカナノ粒子界面を運ばれる構造をとり、シリカナノ粒子を大量に均一に配置することにより伝導度を高く維持することが出来る。また、ナノ粒子によって空隙が埋められることにより、膜をメタノールが透過することを防止することが出来、メタノールを直接燃料として使用することが出来る様になる。
本新技術の電解質膜は、高プロトン伝導度を維持しながら、メタノールの透過を抑制できるので、携帯機器むけ燃料電池用電解質膜として広く利用が期待出来る。 |
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課 題 名 : |
組み換え植物による土壌汚染浄化技術 |
発 明 者 : |
独立行政法人産業技術総合研究所 環境管理研究部門 主任研究員 飯村洋介 |
委 託 企 業: |
株式会社小泉 |
新技術の内容:
本新技術は、重金属を植物体内に高濃度に蓄積し根圏で有害化学物質分解酵素を分泌することで、土壌汚染物質を除去、分解する機能を有する遺伝子組み換え植物による土壌汚染浄化技術に関するものである。
本技術による組み換え植物を汚染土壌で生育させることで、土壌中の重金属を植物体内に吸い上げ、かつ、根圏から分泌される酵素で土壌中の有害化学物質を分解し、生育後は重金属を蓄積した植物を刈り取ることで、汚染土壌を浄化することが可能となる。
本新技術は、有害物質で汚染された工場跡地や鉱山跡地や、汚染発生源から離れた流域の土壌修復処理に利用できる。 |
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課 題 名 : |
繊維強化複合圧力容器 |
発 明 者 : |
東京大学生産技術研究所 助教授 吉川暢宏 |
委 託 企 業: |
共立工業株式会社 |
新技術の内容:
本新技術は、複合圧力容器の最適化のため、金属ライナーの形状、肉厚および炭素繊維層の肉厚、炭素繊維巻き付け時の張力等をパラメータとした有限要素解析法による設計手法を取り入れ、溶接構造によるライナーの強度の確保と軽量化を図り、張力制御機構を取り入れた2束張力制御巻き付け成形装置の開発により、巻き付け効率が向上と最適補強が可能となり、高圧容器に要求される高信頼性を実現し、軽量化と低コスト化を図ることが可能となる。これにより、圧縮天然ガス自動車燃料装置用容器および各種高圧ガス容器としての利用が期待される。 |
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○新規企業対象(7件)
課 題 名 : |
光周波数コム発生器 |
発 明 者 : |
東京工業大学大学院 総合理工学研究科 助手 興梠元伸 |
委 託 企 業: |
株式会社光コム研究所 |
新技術の内容:
本新技術は、電極を備えた導波路の入射および出射側にフィルターを形成し、レーザー光を導波路に導入して閉じこめながら電極に高周波を印加して導波路内の波長を変調し、一定の割合で取り出すことで、1つの光源から多数の波長の光を取り出すことができる導波路型光周波数コム発生器に関するものである。
本新技術により、単一光源から多数の波長の光が取り出せることから波長多重通信用光源等の応用が期待される。 |
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課 題 名 : |
マルチポリゴン方式レーザー直接描画システム |
発 明 者 : |
新潟大学工学部 助教授 新田勇 |
委 託 企 業: |
株式会社オプセル |
新技術の内容:
本新技術は、ポリゴン方式レーザ直接描画ユニットを複数台同時に制御して高精細なパターン露光を高速で行うマルチポリゴン方式直接描画システムに関するものである。樹脂素材によりレンズを締め付けるシュリンクフィッタ法によるレンズシステムを採用することで、温度等の環境変化による各ユニット間の光学特性変化を一様化することで、補正を簡略化して高度な同時制御を可能にしている。また、描画サイズにより最適なユニット数を組み合わせることができるため、装置の小型化、コスト低減がはかられる。
本新技術により、必要な時に必要な数量だけ即時に製品を製作することが出来るプリント基板オンデマンド的な使用方法が可能となることから、オーダーメイド型プリント基板露光用途への応用が期待される。 |
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課 題 名 : |
精密加工機用加工精度改善ユニット |
発 明 者 : |
東京大学大学院工学系研究科 教授 樋口 俊郎 |
委 託 企 業: |
株式会社ナノコントロール |
新技術の内容:
本新技術は、高感度歪ゲージを用いた動力計によって加工中の負荷を検出しながら、大発生力圧電アクチュエータを用いて負荷をフィードバック制御する精密加工機用加工精度改善ユニットに関するものである。
本新技術による加工精度改善ユニットは、汎用の精密切削・研削加工機などへの利用が期待される。 |
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課 題 名 : |
意味タグ付与ソフトウェア |
発 明 者 : |
独立行政法人産業技術総合研究所サイバーアシスト研究センター 副センター長 橋田浩一 |
委 託 企 業: |
意味解析技術応用研究所株式会社 |
新技術の内容:
本新技術は、単語の出現する部位での係り受け情報(主語/述語、形容詞の係り受けなど)をもとに意味を特定することにより、複数の意味で使用される単語の意味も的確に推論でき、文意に沿った意味タグを付与できる技術に関するものである。
本新技術により、大量の文書データから文脈的に意味のある単語を抽出し、自動的にタグを付与することが出来ることからホームページやニュースデータ等を容易に検索できるようにデータ処理を行う等への応用が期待される。 |
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課 題 名 : |
カーボンナノチューブ液相合成装置 |
発 明 者 : |
独立行政法人物質・材料研究機構 物質研究所スーパーダイヤG 主幹研究員 安藤寿浩 |
委 託 企 業: |
株式会社マイクロフェーズ |
新技術の内容:
本新技術は、金属触媒付のシリコン基板を有機溶媒の中で加熱することで、基板表面と液体間(固液界面)をカーボンナノチューブの生成条件に保持することにより、カーボンナノチューブを生成させる装置にかんする技術である。本技術には、(1)得られる炭素生成物のほとんどがカーボンナノチューブで純度が高い。(2)高密度で高結晶性のナノチューブが得られる。(3)基板表面に垂直方向に配向したカーボンナノチューブを得られる(4)真空プロセスが不要などの特徴がある。
本新技術により、基板上に、配向性を持ち、純度・結晶性に優れたカーボンナノチューブを製造できることが出来る。よって、フラットパネルディスプレーや燃料電池電極などエレクトロニクス分野でのマイクロナノチューブ研究・応用での利用が期待される。 |
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課 題 名 : |
三次元眼底画像構築ソフトウェア |
発 明 者 : |
理化学研究所情報基盤研究部 情報環境室 研究協力員 横田秀夫 |
委 託 企 業: |
株式会社先端力学シミュレーション研究所 |
新技術の内容:
本新技術は、眼球モデルに複数の眼底写真を貼り合わせて三次元眼底像を形成する部分と、形成した像から血管部分を自動認識してその位置と面積等のデータを定量的に解析する部分からなる三次元眼底画像構築ソフトウェアに関するものである。
本新技術により、眼底内の血管の位置、面積等がひずみの影響を受けずに定量評価でき、さらにその経時変化を解析することが可能となるため、眼底写真による診断支援用ソフトウエアシステム等への応用が期待される。 |
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課 題 名 : |
レーザによる異種金属ハイブリッド構造部材の圧接技術 |
発 明 者 : |
名古屋大学工学研究科 助教授 沓名宗春 |
委 託 企 業: |
株式会社ファインプロセス |
新技術の内容:
本新技術は、鋼-アルミの組み合わせに代表されるような接合する金属のそれぞれの融点が異なり、かつ、低温でお互いに十分な固溶度がなく、難接合異種金属継手を圧接する異種金属ハイブリッド構造部材の圧接技術に関するものである。
本新技術は、難接合異種金属継手の機械的特性を改善し、従来困難とされてきた異種金属ハイブリッド構造部材を、軽量高剛性化要求の強い自動車、航空機、鉄道車両、船舶等の輸送機器用に広く利用が期待される。 |
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