科学技術振興事業団報 第321号
平成15年5月26日
埼玉県川口市本町4−1−8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報室)
URL http://www.jst.go.jp/

広範囲測定が可能な携帯用血糖測定器の開発に成功

(科学技術振興事業団 委託開発事業)

 科学技術振興事業団(理事長 沖村憲樹)は、軽部征夫氏(東京工科大学教授)らの研究成果である「センサー集積型携帯用血糖測定器」を当事業団の委託開発事業の課題として、平成10年3月から平成14年3月にかけて、グンゼ株式会社(代表取締役社長 小谷茂雄、本社 大阪市北区梅田1丁目8−17 大阪第一生命ビル、資本金 261億円、電話:06-6348-1313)、および、株式会社ホーメット(代表取締役社長 師岡泰輔、本社東京都町田市南成瀬4-23-19、資本金 4100万円、電話:042-723-6064)に委託して開発を進めていた(開発費約1億円)が、このほど本開発を成功と認定しました。

(開発の背景)

 日本国内において糖尿病患者は、予備軍も含めると1,400万人程度いると考えられています。携帯用血糖測定器は、糖尿病患者が血糖を自己管理するための指標とする血糖値を患者自身が簡便に測定するための医療機器であり、医療機関においても、簡易血糖測定器として用いられています。最も普及している測定方法はグルコースセンサー法ですが、低血糖及び高血糖領域は正確な測定が困難であり、より広範囲の濃度を精度良く測定できる携帯用血糖測定器が求められています。

(開発の内容)

 本新技術は、新しい携帯用血糖測定器に関するもので、センサーの電極電位を走査するサイクリックボルタンメトリー法を用いていることに加え、センサー電極の酵素層の微粒子化などを実現したことにより、20〜900mg/dlという広い測定範囲を短時間で測定する装置を開発しました(従来技術の測定可能領域:40〜600 mg/dl)。また、センサーの量産技術も確立したため、低コスト化につながります。

(開発の効果)

 本新技術による装置は、医療機関で使用されている分析装置に近い測定範囲を有する小型装置ですので、携帯用のみならず、病院での患者のベッドサイドモニターとしても利用が期待されます。

なお、本件についての問い合わせは以下の通りです。

科学技術振興事業団 開発推進課 日江井純一郎、佐藤千早(電話:03-5214-8995)
グンゼ株式会社 研究開発センター研究員 出口哲志(電話:077-585-6676)

・本新技術の背景、内容、効果の詳細
・【用語解説】
・図1 測定器の外観
・開発を終了した課題の評価


This page updated on May 26, 2003

Copyright©2003 Japan Science and Technology Corporation.