製品の模式図
1)無反射膜
 外部から入射する赤外光は、Siの表面でその20~30%は反射して受光感度を下げてしまいます。そのためSiO2やTa2O5など誘電体膜を多層構成にして反射を無くします。
2)n-Si層
 Siは可視光を遮断しますが赤外光は透過します。そのため可視の漏洩光を防ぐフィルタの役目を果たします。
3)n-β-FeSi2層
 この層に侵入してきた赤外光はp-β-FeSi2層との接合面付近で、価電子帯にある電子を導電帯に励起し上部の電極方向に移動します。
4)p-β-FeSi2層
 この層では価電子の抜けた空孔が陽電子として裏面電極方向に移動します。このようにして両方の電極間に電位差を生じ、電極間を導電体でつなぐと電流を取り出せます
 本β-FeSi2材料の物理的特性に応じ,透明窓から入射する光のうち波長1.2μm以上の赤外光を検知することが出来ます。現在光ファイバー通信に用いられる波長は1.3から1.55μmであり、数年のうちに日本全国の家庭,事務所,工場にファイバー網が繋がる予定です。

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This page updated on April 10, 2003

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