氏名 |
所属機関 |
所属学部・
学科など |
役職 |
研究課題名 |
研究課題概要 |
荒瀬 尚 |
千葉大学 |
大学院医学研究院 |
助教授 |
ウイルス感染を制御する特異的レセプター群の解明と新制御法の開発 |
NK細胞をはじめとする自然免疫に関与する細胞には、活性化レセプターと抑制化レセプターからなるペア型レセプターを発現しており、ウィルス感染の制御に重要な機能を担っていることがわかってきました。本研究ではペア型レセプターによるウィルス感染細胞の認識機構を明らかにし、それを基盤にしたウィルス感染制御法の開発を目指します。 |
川口 寧 |
東京医科歯科大学 |
難治疾患研究所 |
助教授 |
新しいウイルスゲノム改変系を利用した難治性ウイルス病原機構の解明 |
ヘルペスウイルスはヒトに脳炎、粘膜疾患、腫瘍性疾患といった様々な病態を引き起こします。また、日和見感染症としても重要で、免疫抑制状態においては、しばしば致死的な感染症を引き起こします。本研究では、独自に開発した新しいウイルス改変系を駆使することにより、ウイルス病原性の網羅的な解明を目指します。また、得られた知見を新しいワクチンおよび抗ウイルス剤開発に応用することにより、ヘルペスウイルス感染症を制御することを目的とします。 |
坂口 末廣 |
長崎大学 |
大学院医歯薬総合研究科 |
講師 |
プリオン病の治療とワクチン開発のための基盤構築 |
プリオンによる感染性神経変性疾患であるプリオン病は、正常型プリオン蛋白(PrPC)が異常型プリオン蛋白(PrPSc)に順次構造変換することによって起こります。本研究では、PrPCの発現を抑制することによって、また抗プリオン効果を有する抗PrP抗体や抗PrPSc抗体を投与することによって、プリオン病の治療が可能であるかを検討します。また、プリオンワクチンの開発研究にも精力を注ぎます。 |
西川 喜代孝 |
国立国際医療センター研究所 |
臨床薬理研究部 |
室長 |
新規な腸管出血性大腸菌感染症治療薬の創製 |
ベロ毒素(shiga toxin; Stx)はO157:H7などの腸管出血性大腸菌が産生する病原因子であり、下痢や大腸炎などの消化管傷害を引き起こすばかりでなく、血中に侵入した場合には、脳症や溶血性尿毒症症候群などの生命にかかわる重篤な合併症を引き起こします。本研究では、腸管内でStxを吸着し血中への侵入を防ぐStx吸着剤や、すでに血中に侵入したごく微量のStxに結合してその作用を阻害するStx中和剤を新たに開発し、腸管出血性大腸菌感染症に対する有効な治療法の開発を目指します。 |
藤永 由佳子 |
岡山大学 |
大学院医歯学総合研究科 |
助手 |
細菌毒素の宿主細胞内輸送機構の解明と新規治療法開発の試み |
ボツリヌス食中毒は、分子量150kの神経毒素が小腸から体内へ取り込まれて発症します。このような大きなタンパク質毒素がどのようにして小腸上皮細胞のバリア機構をくぐり抜けていくのでしょうか?本研究では、ボツリヌス毒素などの細菌毒素と宿主細胞およびその細胞内輸送系の相互作用を明らかにするとともに、細胞内輸送系の生理的な機構の解明、そして将来的には新しい治療法の開発につながることを目指します。 |
松本 功 |
筑波大学 |
臨床医学系 |
講師 |
自己抗体誘導性関節炎のメカニズムとその制御機構の解明 |
関節リウマチなどの自己免疫疾患において、自己抗体の産生の関与は長く指摘されていますが、病態にそれがどのような影響を与え、制御されているかを検証する為に、ヒト由来の細胞、たんぱくなどを用いて、新たな動物モデルを作成します。また、抗原の候補として考えられているユビキタスに存在する蛋白の特性を生かして、自己免疫破綻のメカニズムを理解し、新たな標的分子を発見して、自己抗体を特異的に制御する治療法の開発を目指します。 |
和田 昭裕 |
長崎大学 |
熱帯医学研究所 |
助手 |
ヘリコバクター・ピロリの空胞化致死毒素の作用機序解析と新しい治療戦略 |
世界人口の半数以上の人がヘリコバクター・ピロリに感染しており、現在では、胃炎、消化性潰瘍、MALTリンパ腫、胃癌の病因は、本菌なしでは論じられなくなっています。本研究では、本菌の持つ重要な病原因子のひとつである空胞化致死毒素 (VacA) の作用機序を分子レベルで明らかにすることを目的とし、本菌感染症の制御法の基盤構築を目指します。 |