新規採択研究代表者・個人研究者および研究課題概要 戦略創造プログラム |
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戦略目標 「情報処理・通信における集積・機能限界の克服実現のためのナノデバイス・材料・システムの創製」 研究領域「高度情報処理・通信の実現に向けたナノファクトリーとプロセス観測」 |
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総評 : 研究総括 蒲生 健次(大阪大学大学院基礎工学研究科 教授) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ナノテクノロジーは、1959年の有名なファインマンの講演にあるように、古くからその重要性が認識され、基礎研究も行われてきたが、いまだに「実現」していない技術分野である。その原因の一つは、ナノ構造の実現に必要となる「プロセシング技術」と、「計測評価技術」が充分に発達していないということにある。 本研究領域は、高度情報処理・通信に資するナノデバイス等を始め、ナノバイオテクノロジーを活用した機能性材料・システム、環境保全・エネルギー高度利用の実現のためのナノ材料・システム等の実現に向けた「新しいプロセシング技術」、ナノ構造体の機能を観察・計測・評価する「新しい計測評価技術」等の創製を目指している。 今回の研究課題募集にあたり、電子工学、物理、化学など、ナノテクノロジーを支える技術分野の研究者から総数46件の応募があった。その内容は、電子・イオンビーム技術、光、X線プロセス、走査プローブ技術、自己組織化プロセスを用いたナノ加工技術等に係わる「プロセシング技術」・「計測評価技術」の開発を目指す提案であった。また、これらの研究課題がターゲットとする応用分野については、ナノテクノロジーの重要性・拡張性を反映し、ナノ電子デバイスだけでなく、バイオセンサー・燃料電池・触媒等に必要な機能材料など多岐にわたった。 これらの中から、書類審査で14件を選び、さらに面接審査で7件を厳選した。応募のあった研究提案は、いずれも、これまでの実績に基づいたものであり、さらに、重要な課題に挑戦する提案であったため、7件に絞るのは非常に困難であった。採択に当たっては、これまでの微細加工技術、計測評価技術の単なる延長、改良に係わる研究提案ではなく、ナノ加工技術、計測評価技術への新しい挑戦、魅力的な課題設定やアプローチ、期待される研究成果のインパクトの大きさなどに着目して審査した。 採択された課題は、いずれも魅力的な課題である。革新的技術シーズの創出を目指す本プロジェクトの趣旨から言って、産業界からの提案が望まれるところであるが、残念ながら研究代表者としての応募が少なく採択にいたらなかった。しかし、採択された研究課題には、共同研究者として参加が見られ、共同研究の実をあげて産業技術の発展に資することを期待している。 |
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This page updated on October 31, 2002
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