科学技術振興事業団報 第223号

平成14年4月17日
埼玉県川口市本町4-1-8
科学技術振興事業団
電話(048)226-5606(総務部広報室)

プレ・ベンチャー事業から「神経再生用ガイドチューブ」の製造・販売等を行う大学発ベンチャー企業を設立

 科学技術振興事業団(理事長 沖村憲樹)では、平成11年度より大学等の研究成果をベンチャービジネスにつなげていくための起業化に向けた研究開発を行う新規事業志向型研究開発成果展開事業(プレ・ベンチャー事業)を実施してきました。
 この度、プレ・ベンチャー事業において平成11年度より開始しました研究開発課題「酵素抽出コラーゲンを用いた神経再生医療用具」(平成14年3月末で研究開発終了)の研究開発チーム(リーダー:清水慶彦 京都大学再生医科学研究所教授、サブリーダー:多根井文男)メンバー等が出資して、ベンチャー企業、株式会社リメラ(多根井文男代表取締役、本社:京都府京都市下京区、資本金:1,000万円)を平成14年3月19日に設立しました。
本研究開発チームは、生体内で吸収されるポリグリコール酸と3次元構造を有するコラーゲン層からなる、損傷神経再生のための「神経再生用ガイドチューブ」を開発いたしました。また、研究開発においては、本チューブを用いて動物実験および安全性評価等を実施するとともに、欠損した神経の長さや太さ等にあわせて神経再生用ガイドチューブを作製する量産化システムを確立いたしました。本チューブの神経再生誘導部分であるコラーゲン層の作製には、酵素抽出により得られた抗原性を持たないコラーゲンを、熱コントロールのみで3次元構造に加工成形するという独自技術を用いています。これにより、本チューブは生体内において副作用や拒絶反応を引き起こさないうえ、コラーゲンが本来有する生理活性や特性を維持しているため、高次構造を形成する組織の再生を可能にしています。
平成14年2月、京都府立医科大学にて腫瘍切除に伴い神経の一部も削除することになった患者に対して本チューブを使用し、術後は順調に回復に向かい、3月末には退院されました。
 株式会社リメラでは、本ガイドチューブの医療用具製造・販売の許可承認を得るための臨床試験(治験)に着手します。本技術および量産化システムは、脳硬膜、心膜、肺膜、腹膜等の補綴材に適用でき、神経再生用ガイドチューブとともに、株式会社リメラの主力製品になります。


新規事業志向型研究開発成果展開事業は平成14年度より研究成果最適移転事業成果育成プログラム プログラムC(略称:プレベンチャー)に継承されております。


企業概要
事業内容
新規事業志向型研究開発成果展開事業

なお、本件についての問い合わせは、企業化開発事業本部 技術展開部 新規事業創出室
(電話03−5214−0016) 服部又は難波までご連絡下さい。


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