研究代表者 |
所属機関 |
所属・役職など |
研究課題名 |
研究の概要 |
浅島 誠 |
東京大学 |
大学院総合文化研究科 教授 |
脊椎動物の多能性細胞からの器官・組織形成 |
これまでの研究で、両生類の未分化細胞を薬剤処理することにより、正常胚のそれとほぼ同じ構造を持つ器官や組織を分化させることに成功した、そこで本事業では、両生類からほ乳類への発展を試み、マウスをターゲットとして未分化細胞から三次元構造を持つ器官や組織を作ることを目指す。 |
小林 修 |
東京大学 |
大学院薬学系研究科 教授 |
ナノスケールの触媒および反応場を活用する環境調和型プロセスの開発 |
これまでの研究で、いくつかの重要な反応系について、マイクロカプセル化による高活性の高分子固定化触媒の開発、界面活性剤を用いた水溶媒中での有機合成反応系の開発等に成功した。そこで本事業では、さまざまな触媒のマイクロカプセル化や界面活性剤との組み合わせ等を試み、ナノスケールの触媒及び反応場を活用した環境負荷の少ない新しい有機合成工業への展開を図る。 |
小宮山 進 |
東京大学 |
大学院総合文化研究科 教授 |
赤外−サブミリ波領域の光子検出器開発と走査型顕微鏡の開拓 |
これまでの研究で、赤外からサブミリ波の3波長における高感度検出器の開発に成功し、この波長領域の電磁波の単一光子検出が可能であることを示した。そこで本事業では、赤外〜サブミリ波の広い波長領域において単一光子検出を可能とする検出器を開発し、さらにこの単一光子検出器を用いた走査型遠赤外顕微鏡の開発を目指す。 |
蔡 安邦 |
独立行政法人 物質・材料研究機構 |
材料研究所 チームリーダー |
準周期構造を利用した新物質の創製 |
これまでの研究で、結晶、非晶質に続く第三の物質群である「準結晶」について、新しい準結晶合金の開発、構造、物性等の解析を行い、アルコール分解触媒などの新たな触媒活性のある準結晶系の発見等に成功した。そこで本事業では、さらなる新たな準結晶物質の開発、準結晶の表面解析・修飾、準結晶への元素添加による新たな物性の発現等の研究を行い、新規機能の触媒やエレクトロニクスなど新しい産業への展開を目指す。 |
齋藤 烈 |
京都大学 |
大学院工学研究科 教授 |
ゲノム化学に基づくインテリジェント分子の創製 |
これまでの研究で、ある種の高分子化合物と反応剤を用いることにより、特定のDNAの配列に特異的に化学反応を起こさせてその発現の制御を行いうるという事実が発見された。そこで本事業では、特定遺伝子に特異的に結合してその発現を制御するデバイスの創製をめざし、その応用としての新しいゲノム創薬としての有効性についても検討していく。 |
新海 征治 |
九州大学 |
大学院工学研究院 教授 |
1次元分子認識システムを応用した多糖系遺伝子マニピュレーターの創製 |
これまでの研究で、DNAやRNAと相互作用する天然物(糖鎖)を発見した。そこで本事業では、この天然物−核酸の複合体に関する基礎的研究等を通して、低コストなメッセンジャーRNA分離精製システム、新規非ウイルス性遺伝子ベクターの開発などを目指す。 |
月田 承一郎 |
京都大学 |
大学院医学研究科 教授 |
微小管ネットワークの動的制御機構の解析 |
これまでの研究で、細胞軸(細胞が自らの中に持っていると思われる普遍的な座標軸)の実体が何であるのか解明を行い、その中で新たな細胞内小器官の発見、細胞内でのタンパク質の動態解析などの成果を上げてきた。そこで本事業では、細胞軸の大きな構成要素と思われる細胞内の微小管ネットワークの動的制御機構の解明を通して、細胞形態形成の分子機構の理解を深めることを目指す。 |
松島 綱治 |
東京大学 |
大学院医学系研究科 教授 |
炎症・免疫反応のケモカインと樹状細胞による制御 |
これまでの研究で、ケモカインの生理作用及び細胞における受容体のシグナル伝達機構の解析を行い、ケモカインと樹状細胞が炎症、免疫反応に大きな役割を果たしていることを明らかにした。そこで本事業では、ケモカインと樹状細胞に焦点を当ててその免疫制御反応の分子機構を明らかにするとともに、新しい炎症/免疫制御剤の開発、新規がん治療法開発の基盤作成を目指す。 |
三品 昌美 |
東京大学 |
大学院医学系研究科 教授 |
脳ダイナミックスの分子機構 |
これまでの研究で、脳内における部位・時期特異的標的遺伝子組み換え法や神経回路特異的分子操作法など、脳の構造と機能の相互作用を司る分子機構の解明を行うための基盤を整備した。そこで本事業では、これらの手法を用いることにより、神経回路網の形成と再編の分子機構を明らかにし、脳の発達や記憶・学習など脳ダイナミックスの基盤解明を目指す。 |
吉田 尚弘 |
東京工業大学 |
大学院総合理工学研究科 教授 |
アイソトポマーによる温暖化気体ソース・シンクの定量的評価 |
これまでの研究で、アイソトポマー(分子内に同位体を含む分子種の総称)計測法の開発に成功し、環境物質のソース(起源)、特に自然起源について明らかにしてきた。そこで本事業では、これまでの研究で開発した手法を温暖化ガスに適用し、人為ソースの分類・シンク(消滅過程)の模擬実験・ネットワーク観測などにより、地球規模での温暖化ガスの収支評価の高精度化を目指す。 |