別紙2

電動車いす用舌圧コントローラ


 
課題名:電動車いす用舌圧コントローラ
研究者:株式会社国際電気通信基礎技術研究所 人間情報科学研究所
     客員研究員 和久本雅彦 他
委託予定企業:ニッタ株式会社(代表取締役 古賀伸一、
        本社 大阪府大阪市浪速区桜川4-4-26、資本金73.5億円)
開発期間3年、委託開発費3.5億円の予定

 本新技術は、手足の不自由な人が自らの意思で電動車いすを操作するためのコントローラに関するものである。
 従来より、電動車いすの操作はジョイスティックによるものがほとんどであるが、本コントローラにより、舌を手の代わりとして利用することができ、電動車いすを操作できるようになる。
 本新技術の背景、内容、効果は次のとおりである。

(背景) 手足の不自由な人が自らの意思のままに電動車いすを操作するための技術が望まれている

 電動車いすの操作方法としては、現在、ジョイスティックが主流となっているが、その場合、手を動かすことができることが必要である。さらに障害が重い場合、あごでジョイスティックを操作できるようにしたものもあるが、利用時の疲労から長時間の連続運転は制限される。こうしたことから、利用者への負担が少なく使いやすいコントローラの開発が望まれていた。

(内容) 義歯状のプラスチック板に組み込んだ圧力センサによって舌を口蓋に接触させる場所と強さを検出し、電動車いすの操作信号として利用する

 本新技術は、上あごに密着する義歯状のプラスチック板(口内ユニット)に組み込んだ圧力センサによって、利用者が舌を口蓋に接触させる場所と強さを検出し、外部ユニットを介して圧力信号を電動車いすの操作信号として処理・送受信し、電動車いすを操作するようにしたコントローラに関するものである。
 舌が口の中の手と言われるほど運動機能が高く、手足が不自由な人も舌を動かすことはできることに着目し、薄型の圧力センサを用いた舌圧測定システムを発展させ、外部機器の制御を可能にした。

(効果) 手足の不自由な人の自発的な活動を支援し、生活の質を向上させる

 本新技術には次のような特徴がある。
(1) 舌の動きを利用して、手足の不自由な人が自ら電動車いすを操作できる。
(2) 口内ユニットが薄型化されており、装着時の違和感が少ない。
 従って、次のような用途が期待される。
(1) 電動車いす
(2) 介護ベッド、移動リフト等福祉機器
(3) テレビ、エアコン等家電製品
(4) パソコン、FAX等OA機器
 

This page updated on January 31, 2002

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