別紙1
本新技術の背景、内容、効果は次のとおりである。 本新技術は、製造工程に粉末法を採用することにより、従来のブロンズ法より高磁場発生が可能となる次世代のNb3Sn超電導線材を製造するものである。 高磁場発生用として広く用いられているブロンズ法Nb3Sn超電導線材は、製法上の理由から性能が限界に達しており、本新技術の製法により、より高性能の超電導線の実現が期待される。 本新技術の背景、内容、効果は次のとおりである。
高磁場発生用の超電導線材としては、従来よりブロンズ法(ブロンズ中にNbを配置し、これを熱処理する事により、ブロンズ中のSnを拡散反応させNb3Sn超電導層を生成する方法)によるNb3Sn超電導線材が用いられてきており、これを用いたマグネットにより4.2Kで18テスラの磁場が発生出来るまでになっているが、タンパク質等の構造解析等に必要なNMR用マグネットにはさらなる高磁場が要求されるようになっている。しかしながら、ブロンズ法では、Cu中のSnの固溶限界からその性能は限界に達しており、性能向上を可能にする新たな製法が模索されていた。
本新技術は、Ta-Sn粉末をNbシースに充填し伸線した後、熱処理するという新しい方法(粉末法)によりNb3Sn超電導線を製造するものである。Ta-Sn粉末の場合、ブロンズの場合と異なり、Snの固溶限界の問題は無く、最適な組成でSnを配合したTa-Sn粉末を原料とすることにより、Sn中にNbを拡散反応させることが出来るため、厚いNb3Sn超電導層を形成することができ、ブロンズ法に比べ磁場特性に優れた超電導線を得ることができる。 また、ブロンズ法の場合、伸線加工工程でブロンズが硬化するため、焼鈍を要するという製造上の問題があったが、粉末法ではこの問題を回避できる。
本新技術には次のような特徴がある。
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This page updated on January 31, 2002
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