(別紙3)

研究概要一覧


【個人研究型】

「機能と構成」(領域総括:片山 卓也 北陸先端科学技術大学院大学情報学研究科 教授) 7件

氏 名 機関・所属・役職 研究課題名 研究課題概要
青木 利晃 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科助手 オブジェクト指向分析モデルの形式的構築法と検証法 オブジェクト指向開発手法では、構築するモデルの正確性、特に上流工程で構築する分析モデルの正確性がソフトウェアの信頼性に大な影響を与える。本研究では、(1)分析モデルを形式的に構築し、(2)構築したモデルを検証することによりその正しさを保証する。これら2つは相補的なものであり、互いに連携させることにより、効率的に分析モデルの正しさを保証することができる。また、本研究ではこれらを扱う計算機支援環境も構築する。
神谷 年洋 科学技術振興事業団さきがけ研究21 「協調と制御」領域グループメンバー オブジェクトとメディアによるソフトウェア構造化 オブジェクト指向技術は堅牢性・理解容易性といった長所をもつ反面、変化を必要とするオブジェクトの作成を難しくしている。本研究では、ソフトウェアを保護された固いもの(オブジェクト)と自由に変更可能な柔らかいもの(メディア)によって構造化することにより、従来のオブジェクト指向技術の利点を損なうことなく、これらが苦手としてきたソフトウェアの構造による自動的な調停や、利用者がソフトウェアを自在に編集するといった、柔軟な運用を可能にすることを目指す。
亀山 幸義 筑波大学電子・情報工学系助教授 プログラムのメタレベルを表現・操作する言語機構 プログラム実行時の環境や継続(コントロール)など、通常はメタレベルにあって直接操作可能でない概念を、プログラムの中から直接表現・操作する機構を導入することにより、プログラム言語の表現力が飛躍的に向上する。本研究では、このような言語機構を利用したプログラムに高い信頼性を与えることを目的として、厳密な推論を行うための意味論および論理を構築する。
胡 振江 東京大学大学院情報理工学系研究科助教授 スケルトン並列プログラムの最適化 現在広く使われている並列性を持つスケルトンを基本ブロックとして並列プログラムを構築する手法は、プログラマが低レベルの並列計算を考慮せずに並列プログラムを開発できるというメリットがあるが、いかにして効率の良い並列プログラムを作成するかが課題となる。本研究では、構成的アルゴリズム論に基づいてスケルトン並列プログラムの構成法を定式化することによって、スケルトン並列プログラムを最適化するための系統的な枠組を与えるとともに、スケルトン並列プログラミングを支援する環境を構築することを目指す。
田中 清史 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教授 実時間マルチタスク処理を支援するプロセッサアーキテクチャ 計算機はマルチタスク環境で使用されているが、これは各実行タスクが時分割でプロセッサを使用することにより実現されている。本研究では、タスク切り替えの際のレジスタ値やアドレス空間などのプロセッサコンテクストを入れ換える時間をゼロにするアーキテクチャを提案し、特にリアルタイムアプリケーションのスケジューリングにおける制約条件を緩和する方式を研究する。
中島 震 日本電気株式会社ネットワーキング研究所主管研究員 高信頼性Webサービス Webサービスは新しいビジネスや業務の形態として期待されている。しかしながら、サービス利用方法の記述に不具合があれば処理は正常に終了せず、処理結果は無駄となり、大切な社会基盤であるネットワーク資源を浪費することになる。本研究では、自動検証技術を確立し、Webサービスの連携記述が正しいことを事前に確認できるようにすることにより、信頼性の高いWebサービスを提供することを目指す。
橋本 政朋 産業技術総合研究所サイバーアシスト研究センター研究員 ユビキタス環境を支えるプログラミング言語システム ソフトウェアをその実行を終了させることなくバージョンからバージョンへ、マシンからマシンへと動的に移行させるための言語システムの構築を目指す。動的移行は、多種多様なコンピュータが無数に存在するユビキタス環境において求められる安価な無停止性を実現する。具体的には、移動計算や型理論の手法を背景とし、移行時の実行状態の変換、移行の安全性検査、プログラムの動的な分離・結合などの手法確立に取り組む。
*下線部は研究の実施により期待される技術の発展や新技術の創製を示す。

This page updated on November 12, 2001

Copyright©2001 Japan Science and Technology Corporation.

www-pr@jst.go.jp