戦略的基礎研究推進事業 平成13年度新規採択 
研究代表者及び研究課題一覧


 
7. 戦略目標「大きな可能性を秘めた未知領域への挑戦」
研究領域:「高度メディア社会の生活情報技術」
氏名 フリガナ 所属機関 所属学部・学科など 研究課題名
池原 悟 イケハラ サトル 鳥取大学 工学部知能情報工学科 教授 セマンティック・タイポロジーによる言語の等価変換と生成技術
金出 武雄 カナデ タケオ 独立行政法人 産業技術総合研究所 デジタルヒューマン研究ラボ 研究ラボ長 デジタルヒューマン基盤技術
高野 明彦 タカノ アキヒコ 国立情報学研究所 ソフトウエア研究系 教授 連想に基づく情報空間との対話技術

総評 : 研究統括  長尾 真(京都大学 学長)

 「人にやさしい情報技術に向けて」

 この研究領域としては最終年度の募集となったが、この領域の重要性と関心が研究者の間に行きわたって来たのか、昨年度よりも多い49件の応募があり、それらの中には十分に採択に値すると考えられるものが多数あって、選考に苦労するとともに、最終年度の採択の枠である3件は少なすぎて、もっと採択件数がふやせる工夫が欲しいようにも思われた。

 応募書類は複数人の領域アドバイザーが評価し、上位の7件について面接を行った。面接ではこれまでと同様に、研究の背景、ねらい、独創性、他にない優れた点、研究の進め方、研究費とその使い方、研究体制、5年間で目標が達成できるかどうか、実用へのつながり方、人や社会に対する貢献の仕方、などの点から質疑応答を行った。その結果について領域アドバイザー全員の合議による審議を行い、全員一致で3課題を採択した。

 3つの研究課題はそれぞれ大きな特徴をもっている。1つは人にやさしい情報技術を研究開発してゆく時の視点として、人間の行動そのもの、その時人間の中で生じている物理的な現象そのものを徹底的に調べることが必要であるというもので、これまでになかった優れた立場の研究であると認められる。もう1つは人にやさしい情報技術の基礎に言語があるとして、言語情報処理を支える言葉の意味の辞書を独自の観点からしっかりと作って行こうというもので、将来の我々の共通財産となるものである。3つ目の研究は新しい連想的機能をもつ情報検索、知識検索に関するもので、知識の組織化と活用に新しい方向を打ち出したもので大きな価値があると考えられる。これら3つの研究は世界的にも最先端のアイデアと内容のもので、その具体的成果が期待される。

 

This page updated on November 12, 2001

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