戦略的基礎研究推進事業 平成13年度新規採択 
研究代表者及び研究課題一覧


 
2. 戦略目標「先進医療の実現を目指した先端的基盤技術の探索・創出」
研究領域:「免疫難病・感染症等の先進医療技術」
     −遺伝子レベルでの発症機構の解明を通じた免疫難病・感染症の新たな治療技術の創製を目指して−
氏名 フリガナ 所属機関 所属学部・学科など 研究課題名
河岡 義裕 カワオカ ヨシヒロ 東京大学 医科学研究所感染・免疫部門 教授 インフルエンザウイルス感染過程の解明とその応用
瀬谷 司 セヤ ツカサ 大阪府立成人病センター研究所 研究所長 自然免疫とヒト難治性免疫疾患
高井 俊行 タカイ トシユキ 東北大学 加齢医学研究所遺伝子導入研究分野 教授 IgL受容体の理解に基づく免疫難病の克服
中西 憲司 ナカニシ ケンジ 兵庫医科大学 免疫学・医動物学教室 教授 IL−18を標的とした自然型アトピー症の治療戦略
三宅 健介 ミヤケ ケンスケ 東京大学 医科学研究所感染遺伝学分野 教授 病原体糖脂質認識シグナル伝達機構の解明

総評 : 研究統括  岸本 忠三(大阪大学 学長)

 「免疫難病・感染症の新たな治療技術の創製を目指して」

 免疫学は20世紀後半の生命科学分野で最も進展した領域の一つであり、その成果は、免疫・アレルギー、感染症、癌に対する画期的な治療法や医療の創製につながることが期待される。その画期的な先進医療の実現を目指して、この研究領域では、"ちょっと遅れて流行を追う”というような研究ではなく、ユニークで創造性に富み、研究者の個性の現れたロマンのある研究提案を期待し、本年度からスタートする予定のものである。

 この提案に対し、国公私立大学のみならず国立研究機関の研究者から45件の応募があった。これらは、非常に多岐にわたる興味のある提案であった。これら45件の提案は5名の領域アドバイザーにお願いして書類審査を行い、特に優れた12件を選定して、面接を行った。

 面接では、研究の背景,ねらい、独創性、新規性、研究の進め方、研究体制等の点から質疑応答を行い、提案課題の採択に関する検討を行った。採択に際しては、研究内容がユニークで創造性に富んだものであること、かつ研究計画が具体的に示され5年間で目標達成が十分に期待できること、加えて学問的な成果だけでなく、実用につながるなどの波及効果が期待され、社会に貢献すると考えられるものに重点をおいた。

 その結果、「インフルエンザウイルス感染過程の解明とその応用」、「自然免疫とヒト難治性免疫疾患」、「IgL受容体の理解に基づく免疫難病の克服」、「IL-18を標的とした自然型アトピー症の治療戦略」、「病原体糖脂質認識シグナル伝達機構の解明」の5課題が採択された。これらはいずれも国際的に見て非常に高いレベルのものであり、研究成果は世界をリードする先進医療の実現への貢献が十分に期待できるものであった。このほかにも多くの興味ある提案があった。

 

This page updated on November 12, 2001

Copyright©2001 Japan Science and Technology Corporation.

www-pr@jst.go.jp