戦略的基礎研究推進事業 平成13年度新規採択 
研究代表者及び研究課題一覧


 
1. 戦略目標:「遺伝子情報に基づくたんぱく質解析を通した技術革新」
研究領域:「たんぱく質の構造・機能と発現メカニズム」
     −たんぱく質の機能発現メカニズムに基づく革新的な新薬、診断技術及び物質生産技術の創製を目指して−
氏名 フリガナ 所属機関 所属学部・学科など 研究課題名
岩井 一宏 イワイ カズヒロ 大阪市立大学 大学院 医学研究科 分子制御分野 教授 ユビキチン修飾による蛋白質機能変換機構の解析
甲斐荘 正恒 カイノショウ マサツネ 東京都立大学 大学院理学研究科 化学専攻 教授 ゲノム蛋白質の高効率・高精度NMR解析法の開発
佐々木 裕次 ササキ ユウジ (財)高輝度光科学研究センター 生物医学G(生物チーム) 副主幹研究員 X線1分子計測からのin-vivo蛋白質動的構造/機能解析
七田 芳則 シチダ ヨシノリ 京都大学 大学院理学研究科 生物科学専攻 生物物理学教室 教授 ロドプシンをモデルとしたG蛋白質共役型受容体の構造・機能解析
永田 和宏 ナガタ カズヒロ 京都大学 再生医科学研究所 教授 小胞体におけるタンパク質の品質管理機構
箱嶋 敏雄 ハコシマ トシオ 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科 教授 タンパク質の動的複合体形成による機能制御の構造的基盤

総評 : 研究統括  大島 泰郎(東京薬科大学生命科学部 教授)

 「たんぱく質研究の新時代を迎えて」

 たんぱく質の時代がやってきた。ゲノム後の研究の最前線はたんぱく質へと移りつつある。本研究領域は、まさに時機を得たもので、本年度からスタートする。たんぱく質研究の新時代を迎えて、その構造から機能解析、生理的活性までを対象に独創的な発想に基づく研究を公募したところ、大学・国公立のさまざまな研究機関から127件の応募があった。

 提案された研究計画は、8名の領域アドバイザーに審査をお願いし、第一次として12件を選定した。この12件については、第二次審査として面接による審査を行い、最終的に領域アドバイザーの合議により採択課題6件を決定した。

 激戦の結果選ばれた研究課題の質の高さは改めて述べるまでもなかろう。必ずや、期待を超える研究成果をあげ、わが国はもとよりのこと国際的な生命科学研究のレベルを上げ、新時代のたんぱく質科学を切り開くことに貢献することは疑いない。同時にその成果が産業界を刺激し、新たな産業を呼び起こすことを通して、社会的にも貢献するものと信じている。

 本研究領域の公募に対しては期待通り、構造解析から生理活性にわたる幅広い研究提案が寄せられ、審査は困難を極めた。また、比較的若い研究者からの提案も多く、生命科学の研究の新時代が到来しつつあることを改めて認識させられた。採択に至らなかった提案の中にも捨てがたいオリジナリティの高い研究計画が少なくなく、これらを採択課題に加えられなかったことは痛恨の極みである。

 

This page updated on November 12, 2001

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