「戦略的基礎研究推進事業」平成12年度
採択研究代表者および研究課題一覧


8.研究領域「植物の機能と制御」

研究代表者氏名 所属及び役職 研究課題名
イイダ ヒデトシ
飯田 秀利
東京学芸大学
教育学部
教授
植物の重力感知の分子機構
キョウヅカ ジュンコ
経塚 淳子
奈良先端科学技術大学院大学
バイオサイエンス研究科
助教授
植物生殖成長のキープロセスを統御する分子機構の解明
コンドウ タカオ
近藤 孝男
名古屋大学
大学院理学研究科
教授
光合成生物の生物時計:その分子機構と環境適応
サイトウ カズキ
斉藤 和季
千葉大学
薬学部
薬用資源教育研究センター
教授
ポストゲノム科学を基盤とする植物同化代謝機能のダイナミクス解明
タケダ カズヨシ
武田 和義
岡山大学
資源生物科学研究所
大麦・野生植物資源研究センター
教授
オオムギゲノム機能の開発と制御
ナカムラ ヤスノリ
中村 保典
秋田県立大学
生物資源科学部
教授
デンプンメタボリックエンジニアリングの開発
ムラタ  ミノル
村田 稔
岡山大学
資源生物科学研究所
遺伝情報発現部門
教授
植物における染色体機能要素の分子的解析と人工染色体の構築
(アイウエオ順)

総評 研究統括 鈴木 昭憲

 「植物科学の多様な展開」

 この研究領域は、本年度からスタートする予定のものである。地球環境の劣化、食糧危機等の地球規模の課題解決に、いま、植物の持つ多様な機能が注目されているが、この研究領域では、この植物の持つ多様な機能に着目し、その解明と制御を通じて、上記の地球規模での問題解決など、広く人類の福祉に貢献しうる植物科学の推進をめざしている。
 この提案に対し、広範な研究者からの研究計画の提案を期待したところ、大学、国研、企業などに属する研究者から80件の申請があった。この領域は広範な領域をカバーしているところから、理学、農学、薬学、食品化学、生物工学、植物科学など様々な分野の有識者、研究者、合計9名からなるアドバイザーの協力を得て採択課題の選考を行った。まず、各課題ごとにアドバイザー2名が書類審査を行い、それらの結果を持ち寄ってアドバイザー全員の協議により12件をヒヤリング課題に選定した。さらに、その12件について、全アドバイザー出席のもとでヒヤリングを行い、慎重に審査した結果7件を採択課題候補として決定した。
 今回、採択候補とした課題は、いずれも植物科学の先端的な研究であり、広い植物科学の分野で、植物生殖成長の統御分子機構、植物の同化代謝機能のダイナミクス解明、オオムギゲノム機能の開発と制御など、その成果が特に期待される課題を選ぶことが出来たと考えている。それらは、将来が期待される比較的若手の研究者、あるいは、地味ではあっても重要なテーマを長年追求してきた研究者からの提案である。なお、採択候補にならなかった課題も、いずれも、植物科学の分野で優れた研究実績を有する研究者からの貴重な提案であった。

This page updated on October 5, 2000

Copyright©2000 Japan Scienceand Technology Corporation.

www-pr@jst.go.jp