別紙6

平成11年度委託開発課題 例


T. 一般枠 課題例
1. 課題名等
課題名 :マイクロストリップ・ガスチェンバーを用いたX線解析装置
開発費 :2億5千万円
開発期間 :3年
委託予定企業 :理学電機株式会社
研究者 :東京工業大学大学院理工学研究科 助教授  谷森達 他
2. 新技術の内容
 本新技術は、多線比例計数管の特徴(X線を1粒子づつ検出可能)を活かしつつ小型で高い時間分解能、位置分解能を可能とするもので、ポリイミド薄膜基板の上面に正負のマイクロストリップ電極を交互に設け、下面にこれらの電極と直角方向に同様の電極を設け、これをXeなどのガス雰囲気中に封じ込めることにより、X線がガスを通過するときの位置情報やエネルギー情報を高い時間分解能で二次元的に画像化するX線解析装置に関するものである。本新技術は、微分型検出法であるため、従来のCCDのような積分型X線検出方法に比べて、時間分解能、エネルギー分解能、X線粒子検出効率等に優れていることから、迅速な測定や分子レベルの構造の動的解析を要する単結晶構造解析、生体高分子・たんぱく質結晶構造解析などへの利用が期待される。
U. 開発費返済特例枠 課題例
1. 課題名等
課題名 :触覚を利用した聴覚補助装置
開発費 :3億円
開発期間 :3年
委託予定企業 :株式会社東和エレックス
研究者 :北海道大学 電子科学研究所 教授 伊福部達 他
2. 新技術の内容
 本新技術は、音声などの音響情報を周波数分解し周波数毎にパターンに変換したものを、指先の腹の大きさ内にマトリックス状に複数個配置した振動ピンに左から右へスキャンしながら凸点振動させることによって、皮膚刺激として連続して呈示する携帯型聴覚補助装置である。つまり振動パターンの特徴によって音声が識別され、指先の触覚が声(音)を感じとるものである。
 本新技術により、音声が触覚情報に変換されて識別することができ、また、装置も小型、軽量であり携帯できるので、ろう者の会話等生活補助具やろう者の発話訓練補助具としての利用が期待される
V. 新規起業枠 課題例
1. 課題名等
課題名 :CW励起波長可変レーザー
開発費 :2億円
開発期間 :2年
委託予定企業 :フォトンチューニング株式会社
研究者 :理化学研究所 工学基盤研究部 部長 田代英夫 他
2. 新技術の内容
 本新技術は、レーザー発振器内に光音響素子を導入し、その素子への電気入力を変えることによりレーザーの発振波長を高速かつ自在に変えられる連続発振(CW)励起波長可変レーザーに関するものである。本新技術は、物理、化学分光分析、基礎医学計測用の光源や3次元形状計測用の光源としての利用が期待される。

This page updated on May 19, 2000

Copyright©2000 Japan Science and Technology Corporation.

www-pr@jst.go.jp