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戦略的基礎研究推進制度における戦略目標について

平成12年3月
科学技術庁


 新しいミレニアム(千年紀)の始まりを迎え、人類の直面する課題に応えるとともに、新しい産業を生み出す大胆な技術革新を図る取り組みとして、政府一丸となって「ミレニアム・プロジェクト」が推進されている。具体的には、夢と活力に満ちた新世紀を迎えるために、今後の我が国経済にとって重要性や緊要性の高い情報化、高齢化、環境対応の三つの分野について、技術革新を中心とした産学官共同プロジェクトを構築し、明るい未来を切り拓く核を作り上げることとされている。
 このうち、戦略的基礎研究推進制度では、平成12年度において「ミレニアム・プロジェクト」における高齢化分野のプロジェクトの一翼を担うものとして、新規研究領域の発足が認められているところである。
 これらの状況に鑑み、平成12年度の戦略的基礎研究推進制度においては、国として重要であり、かつ緊急に取り組むべき政策課題を踏まえて、従来の戦略目標に加え、新たに戦略目標を以下のように設定する。

戦略目標:技術革新による活力に満ちた高齢化社会の実現

 21世紀は、世界各国で高齢化が進み、特に我が国においては世界に例を見ない速度で高齢化社会を迎えることが予測されている。このような状況はかつて経験したことがないものであり、高齢化社会にどのように対応していくかという問題は、人類の直面する大きな課題である。このような中、大胆な技術革新に取り組むことにより、21世紀に向け、豊かで活力のある高齢化社会を実現することが大変重要である。
 このためには、高齢化社会に対応し個人の特徴に応じた革新的医療を実現することを目指して、オーダーメイド医療、再生医療等の実現に不可欠な発生・分化・再生のメカニズムを解明することや、豊かで健康な食生活と安心して暮らせる生活環境の実現を目指して、植物の持つ多様な機能を解明し、その機能を制御・利用すること等が必要である。 
 従って、戦略目標を、豊かで活力のある高齢化社会の構築を目指す「技術革新による活力に満ちた高齢化社会の実現」とする。


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