研究領域「高度メディア社会の生活情報技術」
における平成11年度採択研究代表者および研究課題一覧


研究代表者氏名
研究者所属及び役職
研究課題名
イケウチ カツシ
池内 克史
東京大学
生産技術研究所 教授
文化遺産の高度メディアコンテンツ化のための自動化手法
イシダ トオル
石田 亨
京都大学
情報学研究科社会情報学専攻教授
デジタルシティのユニバーサルデザイン
ニック キャンベル
Nick Campbell
株)国際電気通信基礎技術研究所
Department2(Prosody Interpretation & Speech Synthesis)
Department Head
表現豊かな会話のコンピュータ処理システム(仮訳)
(The Processing of expressive speech)
ミヤケ ナオミ
三宅 なほみ
中京大学
情報科学部 認知科学科 教授
高度メディア社会のための協調的学習支援システム
ワタナベ トミオ
渡辺 富夫
岡山県立大学
情報工学部情報システム工学科教授
心が通う身体的コミュニケーションシステムE-COSMIC
(アイウエオ順)


総 評   研究統括  長尾 真

 ひと言でいえば「人にやさしい情報技術」という研究領域を新たに設定し募集したと ころ、国公私立大学のみならず、国立研究機関その他から100件の応募があった。これらは、ソフトウェア、ヒューマンインターフェイス、ロボッティックス、情報通信システム、セキュリティ、社会システム、教育学習システム、認知・心理学、言語情報処理、医療情報システム、コンテンツ作成技術など、非常に多岐にわたる興味のある提案であった。
 これら100件の提案は7名の領域アドバイザーにお願いして2段階の書類審査を行い、特に優れた12件を選定して、1件30分ずつの面接を行った。面接では、研究の背景、ねらい、独創性、他にない優れた点、研究の進め方、研究体制、実用へのつながり方、人や社会に対する貢献度等の点から質疑応答を行い、提案課題の採択に関する検討を行った。
 採択に際しては、研究内容がこれまでになかったものや独創性の豊かなものであり、なおかつ内容が具体的によく検討されていて、5年間で目標達成が十分に期待できるものであり、学問的な成果だけでなく、実用につながり、社会に貢献すると考えられるものに重点をおいた。
 その結果、コンテンツ作成とマルチメディア的表示、認知的立場からの新しい教育方式の提案、音声言語やアフォーダンスを加味して反応するロボットなどの5課題が採択された。これらはいずれも国際的に見て非常に高いレベルのものであり、研究成果は世界をリードするものとなることを十分に期待させた。このほかにも多くの興味ある提案があった。来年度以降に引き続き優れた研究提案を期待したい。

This page updated on March 23, 2000

Copyright©2000 JapanScience and Technology Corporation.

www-pr@jst.go.jp