(別紙2)

個人研究推進事業における研究領域の概要


研究領域及び領域総括
研究領域の概要
「情報と知」
安西 祐一郎
(慶應義塾大学理工学部長)
(既設領域)
情報の面から人間の知的活動をサポートする新しい情報処理システムの構築を目指し、ソフトウェアを中心とした基盤的情報科学と先端的情報技術の研究を行います。 例えば、分散処理、ネットワーク、アーキテクチャ、知的情報処理、マルチメディア、ヒューマンインタフェース、脳型コンピューティング、計算モデル、アルゴリズムなどに関する基礎研究、あるいは様々な分野への応用などの研究を含みます
「組織化と機能」
国武 豊喜
(北九州大学教授)
(既設領域)
 ナノメータサイズの極微単位が組織化され、単純な構造から複雑な組織体へと転換する過程においては、ミクロからマクロに至るいずれのサイズでも、組織構造を保つ境界として界面が重要となります。このような観点に基づき、組織化と界面がもたらす機能について研究するものです。 例えば、分子膜の関与するさまざまな働き、単一構造の観察と機能化、組織化の基礎としての分子認識、構造のヒエラルキー、組織化・構造のダイナミクス、ナノ構造体(材料)の組織や機能、及びこれらの分野への応用研究を含みます。
「認識と形成」
江口 吾朗
(熊本大学長)
(新設領域)
  生物は、内的あるいは外的要因を認識して、フレキシブルに形づくりを営み、また部分的欠損を自ら修復しようとします。このような生物に固有の能力に注目し、遺伝子、分子、細胞等生物の構成要素の機能に基礎を求め、生物の形づくりと形の修復を制御している細胞内や細胞間の認識、情報伝達、各種調節因子の機能的カスケードなどについて研究するものです。  単に個体発生や再生のみならず、細胞そのものの構造形成をはじめ、生体防御系・内分泌系・神経系などによる生体の恒常性維持機構、さらには個体集団の形成などに関する研究を含みます。
「秩序と物性」
曽我 直弘
(滋賀県立大学工学部 教授)
(新設領域)
 物質の低次元化、非晶質化、ハイブリッド化などにより生じる構造や組織上の秩序性の変化と物性との関連を原理的に明らかにして、高性能・新機能の金属・無機・有機・複合材料の創出に結びつけようとするものです。 例えば、秩序・無秩序の制御と物性評価、種々の物性と秩序性との相関の定量的評価、構造・組織秩序性と外場応答性、電子・原子・分子の相互作用と機能発現などに関する研究、およびこれらの応用研究を含みます。
「相互作用と賢さ」
原島 文雄
(東京都立科学技術大学長)
(新設領域)
 人間の知力と行動力を最大限に発揮させる人工生命体と呼ぶべきシステムを構築しようとするものです。人間と機械が相互作用としての物理的関係と情報交換によって、さらに賢くなる人工の空間形成に関して研究するものです。  例えば、情報の感知と命令の集積・融合化、スマートアクチュエータ、インターフェースなど構成要素のほか、知能ロボット、学習機能、微小機械、人工現実感、メカトロニクス、新システムの設計や構築に向けての研究などを含みます。
「機能と構成」
片山 卓也
(北陸先端科学技術大学院大学
情報科学研究科 教授)
 これからの社会を支える高度な機能をもった情報システムの構築を目指し、そのための構成や構築方法に関して、基本技術や先進応用事例および基礎となる理論の研究を行なうものです。  例えば、ソフトウェア、ネットワーク、プロセッサ、分散・実時間・埋め込みシステム、セキュリティ、設計・実装・進化方法論と環境、テスト・検証技術、形式的手法、高信頼性技術、ユーザインタフェースなどの研究を含みます。

This page updated on March 16, 2000

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